2014年4月30日水曜日

バイオ燃料が世界遺産を危機に?ブラジル

バイオ燃料が世界遺産を危機に?ブラジル



公開日: 2014/01/20
環境に優しいエネルギーとして注目されるバイオ燃料を推進するブラジル。先進的な取り­組みの一方で、浮かび上がってきた難題の数々、その現状を取材した。

小泉氏反原発講演ダイジェスト(日)

小泉氏反原発講演ダイジェスト(日)  



公開日: 2014/04/11
2013年10月16日(千葉 木更津) ただ、言っているのは 「将来ゼロにするのはいい。しかし、いまゼロにしちゃダメだ」 って言うんですよ。 今(原発)ゼロですよ 今ゼロでやっているんですよ、あれ。 気がつかないけど、今すでにゼロなんですよ。 文字起こし↓ .

『原発ゼロ』を主張した10月16日の小泉孝太郎元首相の講演と、それに対する菅官房­長官、小沢 一郎生活の党代表、渡辺 喜美みんなの党代表の反応です。 政府が決断すれば『原発ゼロ』は出来ると主張する小泉元首相に困惑気味な菅官房長官、­さてどちらの意見が正しいんでしょうか? 政府:菅義偉(すが よしひ.

都内某ホテル駐車場にて.

この講演は2013年10月26日、鳥取県中央育英高校で鳥取県教職組・同高教組主催­の教育研究集会分科会で行われたものです。.パート4.

脱原発都知事を実現する会プレスリリース】 私たちは長い間脱原発運動に携わり、脱原発を心から願う者として1月15日に文書で宇­都宮健児氏及び細川護煕氏に脱原発候補の統一のための話し合いを呼びかけました。 しかしながら、宇都宮氏からは公開の場での討論に力点を置いた回答があり、細川氏側か­らは、いかなる政党、団体からも支.

群馬大学 教育学部 早川由紀夫教授 初回、イントロダクションです。 ・群馬大学教養授業2013年後期:原発事故と放射能汚染 教科書 「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」 著者 田崎晴明(たざ.

日本共産党創立91周年記念講演ダイジェスト.

元首相の小泉純一郎さんが今年突然脱原発を言い出した 本当の理由は意外と単純なのかもしれません。 小泉さんと友達で政治評論家の浅川博忠さんが分析しています。 原発がないことがいいのはみんな思っていることで、 脱原発の代替案を示さなければ郵政民営化の時みたいに 小泉ブームを引き起こすことはできません。 これからは息子.

原発事故は国土を喪失させた!原発をなくせば経済成長できる!いま必読の書『脱原発論­』取材ドキュメント。そしてゴー宣道場「倫理と成長の脱原発」公開!

【細川もりひろtwitter】 【ホームページ】 【facebook】 □ツイキャス.

東京都知事選、選挙日からちょうど1週間前の2014年2月2日(日)。 出馬した細川元総理のための、銀座四丁目での応援演説は、まさに 小泉純一郎の「原発ゼロ」銀座劇場だった。 ※こちらはダイジェスト版です。フルバージョンはこちら。

まさに深夜のノリ。だいぶ前に録りました。 Vo.&ba.はレンブツくんです.

2013/5/30 :稲わらから低コスト燃料のニュース 2013/6/8 :リチャード・コシミズ佐賀講演会 2013/6/13 :川崎重工で「クーデター」35分の解任劇のニュース 廃棄物からエネルギー⇒ユダ金真っ青 川重がバイオ・エタノールを稲わらからリッター40円で生産する技術を開発した..。 http:.

Hamster Whisperer - A True Form in the Wild - Shawn White BMX

Hamster Whisperer - A True Form in the Wild - Shawn White BMX  



公開日: 2014/03/26
Years ago Watching a Film By Trey Parker of South Park.
Film Title : Orgazmo (1997) IMDb
Actor : Dian Donavan Bachar Need to Reach a Level of Hamster Style. Something I found impossible to gain...

While Riding with Steph Cerra on Sunset Blvd in Hollywood CA we Ran into Dian Bachar, When I saw him I yelled "Orgazmo". His Response was the Super Hero Look One Eyebrow up and Pointed!
we continued on are BMX Trip Riding at Ralphs and Other Spots.

Something Hit me, Was Hamster Style a part of me now? I was confused. Did Dian Pass this gift to me?

Well Time went on but Never did I let that go...

the Year 2014, I'm a Big Fan of Comedy, and have done Stand up,
DeRay Davis in his Stand up said "he speaks Fluent Hood Rat". not a easy Language or Dialect to pick up. Livin in LBC for 7 years I mastered Hood Rat. Now i'm out Riding and I hear a Voice,,, a lite Squeak. And had a Flash Back,,, No way I say, is it, Thats Hood Rat... So I hit record on the iPhone to Show the World!

I now Have Hamster Style ! Thank you Trey Parker!, DeRay Davis, and Most Important Dian Donavan Bachar! Never did I think in my Life that one Day I'd reach the Level! Your Secret is safe with me!

Thank you Shawn White BMX Hamster!

2014年4月29日火曜日

ヤマネ ズミの花食べる  

ヤマネ ズミの花食べる  



公開日: 2013/02/03
NHKの番組から切り出した数々の映像素材を、創作活動に自由に使っていただけるサー­ビス、『NHKクリエイティブ・ライブラリー』からの特選素材です。→ http://nhk.jp/creative/

夜の林の中、ヤマネが逆さまになって、せっせとズミの花を食べている。花を手でたぐり­寄せるしぐさがかわいい。同じげっ歯類でも、リスのように固い木の実を食べられるほど­歯が強くないので、花のミツや花粉、小さな昆虫、種子などを好んで食べる。背中の黒い­筋が特徴で、体長8センチ、体重は20グラムほどの手のひらサイズ。ヤマネは日本固有­種で1975年に天然記念物に指定された。山梨県 清里にて、2003年夏、撮影。NHKの自然番組「地球!ふしぎ大自然」より。


ヤマネ 花のついた枝にぶら下がる  



公開日: 2013/02/03
NHKの番組から切り出した数々の映像素材を、創作活動に自由に使っていただけるサー­ビス、『NHKクリエイティブ・ライブラリー』からの特選素材です。→ http://nhk.jp/creative/

ヤマネが、花のついた枝にぶら下がっている。日本固有種のヤマネの特徴である背中の黒­い筋がよく見える。ヤマネは夜行性で、1年の半分は冬眠して過ごす。体長8センチ、重­さは20グラムほど。ネズミの仲間で、主に樹上で生活するため、枝から枝への移動はお­手のもの。1975年に天然記念物に指定された。山梨県 清里にて、2003年夏、撮影。NHKの自然番組「地球!ふしぎ大自然」より。

こちらからダウンロードもできます。
http://www.nhk.or.jp/creative/materia...

使用にあたっては「利用のルール」をよくお読みください。
http://www.nhk.or.jp/creative/rule.html


ヤマネ 子ども巣から顔を出す



公開日: 2013/02/03
NHKの番組から切り出した数々の映像素材を、創作活動に自由に使っていただけるサー­ビス、『NHKクリエイティブ・ライブラリー』からの特選素材です。→ http://nhk.jp/creative/

木のうろにある巣から、ヤマネの子どもたちが顔を出す。あとから出て来た子どもが、先­に顔を出したほうの背中に乗るしぐさがかわいい。ヤマネは成長しても8センチほどの、­小さなネズミの仲間。夜行性で、主に樹上で活動する。1年の半分は冬眠して過ごすヤマ­ネは、春になると繁殖し、3〜5匹の子どもを産む。日本固有種で、天然記念物である。­山梨県 清里にて、2003年夏、撮影。NHKの自然番組「地球!ふしぎ大自然」より。


こちらからダウンロードもできます。
http://www.nhk.or.jp/creative/materia...

使用にあたっては「利用のルール」をよくお読みください。
http://www.nhk.or.jp/creative/rule.html

my baby deer coming when I call her from the field

my baby deer coming when I call her from the field

  

アップロード日: 2011/06/30
Ive raised her from 2 days old, and now shes out on her own in the woods and fields. She comes to the house when she feels like it or when shes called. :) she's a sweetie and still tries to suckle on me haha


Excercising my baby deer



アップロード日: 2011/06/01
Excercising my baby dee!r! She's doing so good now....soon she will be ready to go to the wildlife rehab.

Twiggy the Waterskiing Squirrel - America's Got Talent Season 7 - Audition

Twiggy the Waterskiing Squirrel - America's Got Talent Season 7 - Audition

  

公開日: 2012/06/12
America's Got Talent Mondays & Tuesdays on NBC
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Twiggy the Waterskiing Squirrel waves to the judges as she shows them her skills on the water.

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Squirrel takes over baseball game



アップロード日: 2009/07/13
A squirrel doesn't want to leave the game

2014年4月28日月曜日

Cute Cat and Squirrel Playing

Cute Cat and Squirrel Playing



公開日: 2014/01/17
True friends!

Cat and Squirrel Showdown



公開日: 2012/10/16
Zen's Cat Spice loves to sit at the window and watch squirrels. Zen put a bowl of peanuts outside the window to get the squirrels to come closer and what happened next was too funny! Enjoy! (Sorry my Mom keeps talking in the background, she was on a client call)


Cat vs Squirrel  



公開日: 2012/04/24
Toni the cat mixes it up with squirrel on the bird feeder



!!SQUIRREL ADOPTED BY CAT LEARNS TO PURR!!


アップロード日: 2010/09/14
A Mississippi couple says their cat has adopted a squirrel that now purrs like a kitten.



Cat vs Squirrel - Squirrel Wins  


アップロード日: 2010/03/26
A cat is eying a squirrel. The squirrel is eating unaware of his dire situation. It looks like this will be another example of the food chain at work... ...or is it?

ナキウサギ-氷河期を越えて生きる妖精

ナキウサギ-氷河期を越えて生きる妖精



公開日: 2013/10/03
氷河期を生き残り、今はわずかに北海道・大雪山系などに暮らすエゾナキウサギ。
会いたくて、ヤッと出かけることが出来た。
なかなか見つけることが出来ず、ピキッという声が聞こえたときは身震いした。


北海道 東大雪のナキウサギ


アップロード日: 2011/09/17
山々に住むナキウサギを17分ロングバージョンで編集しました。
ボケ~としたり、忙しく動いたりと、やはりかわいいナキウサギ
永遠にこの山で、生き続けて欲しいです

エゾモモンガの滑空訓練~Russian flying squirrel,Practice which flies

エゾモモンガの滑空訓練~Russian flying squirrel,Practice which flies  



アップロード日: 2012/01/20
円山動物園のエゾモモンガ、ピッコロ。
ドキドキ体験メニュー、「エゾモモンガ ピッコロの滑空訓練」の様子。
カチカチという合図の音は、飼育員さんが、手に持った2個のくるみで出しています。
(2012年1月19日(木)撮影)
http://blog.livedoor.jp/miyanomayu3/a...



エゾモモンガの赤ちゃんの授乳~Russian flying squirrel Baby  

公開日: 2012/07/03
円山動物園のエゾモモンガ、ハニー(メス)、タロウ(オス)、赤ちゃんたち(2頭)。
お母さんのおっぱいを飲んでいた赤ちゃん。
赤ちゃんが2頭いて、一緒に並んで木をかじったりしていました。
お母さんは、ハニー。
お父さんは、別マスにいるピッコロ。
(2012年6月17日撮影)
http://blog.livedoor.jp/miyanomayu3/a...





エゾモモンガ 北国の動物たち


 公開日: 2013/04/07
2013年 冬に撮影したエゾモモンガの動画です


エゾモモンガの毛づくろい  


公開日: 2013/03/24
今年は珍しく明るいうちにエゾモモンガが出てきてくれます
その中で撮影した毛づくろいシーンです


エゾモモンガのお食事タイム.mp4  


公開日: 2013/02/26
エゾモモンガが森の中で餌を食べています。
モグモグむしゃむしゃ いっぱい食べていますね。
かわいいなぁ

白いエゾリス

白いエゾリス  



アップロード日: 2009/04/09
アイヌの伝説にも登場した幻の白いエゾリスです。 専門家の話では、人間の目にふれることは極めて稀である。

エゾフクロウ 4羽並び Ezofukurou

エゾフクロウ 4羽並び Ezofukurou  



アップロード日: 2009/06/17
この年、末っ子の一羽が餓死しました。

野生のカモシカとテン

野生のカモシカとテン  




アップロード日: 2009/06/26
フライフィッシング中に出会いました。カモシカは岩手、テンは長野です。

苗場山でオコジョに会いました。

苗場山でオコジョに会いました。  



公開日: 2012/09/09
苗場山のオコジョは好奇心旺盛!
人間を見ると喜んで走り回ります。
じーっとしていると足元まで近寄ってきた!

飼いたい!


肉に釣られたオコジョがくるくる回るよ!



アップロード日: 2011/11/02
説明はありません。


エゾオコジョ  



アップロード日: 2009/04/10
「見つかっちゃった」

環境省レットリストで準絶滅危惧種とされたいるエゾオコジョ。
10月下旬、初冬を迎えた十勝岳山麓では夏毛から冬毛へと
2週間程で全身真っ白に替毛する。棲家は辺り一面は黒っぽい溶岩石、
そこへ真っ白に替毛したエゾオコジョが現れると容易に発見しやすい。
目がクリっとして可愛い表情だが、ヤチネズミやナキウサギを捕食
する獰猛な性格。しかし近眼で好奇心旺盛なので人の足元を何度も行っ
たり来たりするなど愛嬌もある。

標高千メートル、11月初旬には腰まで積雪があり、いくら待とうが
探そうがエゾオコジョは見つからなくなる。撮影チャンスは10日間程。
撮影難易度が高い野生動物として、大人の鬼ごっこは何年も続きそうである。




イイズナ least weasel 雪国で白くて小さくい「イイズナ」に遭遇  



アップロード日: 2011/02/27
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イタチ科の動物。北アフリカと西ヨーロッパからアジア北東部­に分布し、日本では北海道と東北地方および中部地方の高山にいる。コエゾイタチともい­われる。北アメリカ産のアメリカイイズナM. rixosaも同種にまとめる学者もいる。体長15~20センチメートル、尾長2~3­センチメートル、体重10グラムほどで、食肉目のなかでもっとも小さい。夏毛は背面が­黒褐色で腹面は純白、冬毛は全身白色となる。主食はネズミ類で、体が小さいためにネズ­ミの穴に自由に入り込むことができる。そのほかカエル、ヘビなども捕食し、ウサギも攻­撃するので、これらの天敵として重要である。ネズミが多い場所なら森林、草原を問わず­生息し、人家の近くにも姿を現す。交尾、出産は春から夏の間で、年2回以上の出産もあ­るといわれる。1回の産子数は3~9頭。毛皮は質が劣り、小さいので利用されない。


ホンドイタチ Mustela itatsi itatsi  



アップロード日: 2011/03/31
北海道には現在6種類のイタチの仲間がいます。イタチ属に属するイイズナ・エゾオコジ­ョと本州からの移入種とされるホンドイタチ、飼育場から逃げて野生化したミンクの4種­­類とテン属に属するエゾクロテンと、本州から移入され道南で増えているホンドテンの­合計6種です。
 

お花を食べるシマリス☆  Chipmunk that eats flower

お花を食べるシマリス☆  Chipmunk that eats flower  



アップロード日: 2011/04/03
食べているのはムラサキツツジです。
お花の蜜は甘いのか、お腹いっぱいになるまで食べていました。
一年に一度のご馳走なんですね。。


"The Kelp Farm", 2013

"The Kelp Farm", 2013  



公開日: 2013/09/05
The year in review at an experimental seaweed farm in Maine. Project supported by the Maine Aquaculture Innovation Center and Maine Sea Grant.

Sea vegetables: Gathering Seaweed, Kelp and Nori

Sea vegetables: Gathering Seaweed, Kelp and Nori  



アップロード日: 2008/07/07
http://www.learningherbs.com/ In this video about sea vegetables, you'll learn about kelp, gathering seaweed and some seaweed recipes, kelp recipes made out seaweed, nori, and these sea vegetables.

Kelp and its health benefits

Kelp and its health benefits



アップロード日: 2011/03/23
http://kelpdrink.com
The benefits of Kelp - the most nutritionally dense of the sea vegetables. Kelp is primarily used to treat problems with the thyroid. Can be taken internally or applied externally to relieve joint pain from arthritis and rheumatism.


Get more information with link below

http://kelpdrink.com

Yes the benefits of Kelp in a great tasting drink!!

What is Kelp Seaweed and Why Is It a Superfood?

What is Kelp Seaweed and Why Is It a Superfood?  



開日: 2013/05/06
Learn about the benefits of kelp and its potential to increase mentally clarity and emotional balance when added as a mineral supplement to your food. What nutrients is kelp particularly high in?.... http://www.superfoods-for-superhealth...

Bulk Organic Kelp Seaweed: http://bit.ly/108T30d

Kelp Granules, Maine Coast Sea Vegetables: http://bit.ly/18cQDxE (tested for contaminants)

海藻主成分からバイオエタノール生産に成功 世界初

海藻主成分からバイオエタノール生産に成功 世界初

http://www.japanfs.org/ja/news/archives/news_id031142.html


A1株 : Copyright 京都大学

京都大学村田教授らが世界で初めて、コンブ、ワカメ類などの褐色海藻類の主成分であるアルギン酸(乾燥藻体の30から60%を占める)からのエタノール生産技術を確立したことを2011年4月28日に発表した。

スフィンゴモナス属細菌A1株の細胞改造と培養工学的解析により、アルギン酸からのエタノール生産が可能になったもので、好気培養下、2から3日間で13g/Lのエタノールの生産が可能であるという。

化石燃料代替エネルギーの生産や地球温暖化問題の低減を目的に、デンプンやセルロースからのエタノール生産が国内外で検討されている。しかし、陸上のバイオマスを原料とした場合、その供給量、運搬、食料との競合性、更にはセルロース分解時の環境負荷などの諸問題があるため、海洋バイオマスからエタノールを生産する技術の確立を目指した。

本研究成果は、2011年度日本農芸化学会大会でトピックス賞を受賞した(東日本大震災のため学会中止・発表中止)。エネルギー・環境関係の専門誌(Energy&Environmental Science:インパクトファクター 8.5)に掲載された。

登録日時:2011/08/06 06:00:15 AM



海洋バイオマスからバイオエタノール生産

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/110428_1.htm

村田幸作 農学研究科教授の研究グループの成果が、科学誌「Energy & Environmental Science」に掲載されました。

【論文情報】
Hiroyuki Takeda, Fuminori Yoneyama, Shigeyuki Kawai, Wataru Hashimoto., and Kousaku Murata
Bioethanol production from marine biomass alginate by genetically engineered bacteria..
Energy & Environmental Science, (accepted for publication)(2011)
(インパクトファクター 8.5  発行所:Royal Society of Chemistry (UK))

海洋バイオマス利活用の学術的基盤を構築した。開発した技術は世界をリードするのみならず、我が国のエネルギー問題と地球温暖化問題の低減、海洋開発と新規雇用の促進など、社会に大きな影響を与える。

 体腔(細胞表層に形成される開閉自在の孔)は、低分子物質から高分子物質まで呑み込む巨大な器官である。この器官の機能を応用することにより、ダイオキシン分解(Nature Biotechonl.,2008)、各種バイオマスからのエタノール・ブタノール・プロパノールのようなアルコール燃料、更には他の有用物質生産への展開が可能となる。



(特許)
特許:「海洋バイオマスからのエタノール生産」(国立大学法人京都大学・株式会社マルハニチロホールディングス)国内出願番号 特願2009-198972;国際出願番号 PCT/JP2010/064383

体腔形成細菌(スフィンゴモナス属細菌A1株)は、「口」を開けて巨大物質を呑み込む。バイオテクノロジー技術(遺伝子工学・代謝工学・分子生物学・構造生物学・網羅的解析学)を駆使して細胞改造したA1株を用いて、アルギン酸(海洋バイオマス)をエタノールに転換する技術(第三世代バイオエタノール生産法)を世界で初めて確立した。生産性は、13g/L/2~3日。なお、本研究は生研センタープロジェクトの一環として行われた。

常陸那珂港がバイオマスエネルギーの生産拠点になるかも知れないよ。

常陸那珂港がバイオマスエネルギーの生産拠点になるかも知れないよ。

https://draft.blogger.com/blogger.g?blogID=4183788015120103681#editor/target=post;postID=4311458519016582977

常陸那珂港がバイオマスエネルギーの生産拠点になるかも知れないよ。外洋で海中3mに海藻養殖ロープを張りホンダワラ類を育てる。この陸揚げに活気を帯びる港になる。海藻を乾燥させ、発酵させ、バイオエタノールを生成する。北関東自動車道や常磐道、東関東自動車道でバイオエタノールを出荷する。海外にもタンカーでバイオエタノールを輸出する。国際流通港湾、常陸那珂港の将来の活況の様子になるかもよ。ひたちなか沿岸線を経由してバイオエタノールの鉄道輸送も有り得る。鹿島臨海鉄道、常磐線、水戸線経由で広範囲にバイオエタノールを供給出来るよ。
2008.2.27
海藻のホンダワラ類を乾燥させたものをペレットにして燃料にすると家庭用の暖房にもなるね。石油ストーブが海藻ペレットストーブに移行する。火力発電は乾燥ホンダワラを発酵させメタンガスを生成させる。これを主燃料にして発電する構想を持っているらしい。家庭の暖房は海藻ペレットストーブで良いよ。風呂も五右衛門風呂型で海藻ペレットが使えるんじゃないかな。海藻の乾燥は天日でも良いしね。
2008.2.27
外洋に四国の3倍の面積、3万平方kmのホンダワラの養殖場を整備すると日本の現在のガソリン年間販売の6000万kリットルに相当するバイオエタノールを供給出来るんだよ。日本の経済的排他海域は447万平方kmもある。バイオマス経済の現実性はさらに高まったね。
2008.2.27

300万haでバイオエタノールを6000万kリットルは二酸化炭素に換算すると1億3920万トンの固定になる。一方、ボトリオコックスは30万haで7800万トンの二酸化炭素を重油に変える。そのコストを考慮するとボトリオコックスの魅力は大きい。家庭用のお風呂は重油が燃料になるよ、きっと。微細藻、ボトリオコックスが淡水から海水で栽培できたら凄い。藻って海水でも光合成、出来るもの結構あるらしい。ボトリオコックスが海水で栽培できたら良いよね。日本の排他的経済海域、447万平方kmの価値が急上昇する。
2008.2.28
ボトリオコックスを500万haで栽培すると日本が化石燃料から放出している年間の二酸化炭素を固定できるんだよ。500万haのボトリオコックスの栽培で日本は二酸化炭素放出ゼロの経済になれる。5万平方kmで良い。海域がこの生産性並みのボトリオコックス栽培に活用できたら世界も二酸化炭素排出ゼロ経済が成立すんじゃないの。日本の20倍の二酸化炭素の排出規模だからね。1000万平方kmでボトリオコックス並の藻を栽培すれば良い。日本の排他的経済海域の2倍強の面積でしか無い。世界のバイオマス経済入りの可能性もしっかりと出る。
2008.2.28
バイオ重油で発電をする。1kwはバイオ重油0.23リットルで得られる。発電効率を43%として。買電が1kwあたり20円ならバイオ重油はリッター、87円の価値が発生する。コ・ジェネレーションが出来るなら廃熱を43%ほど熱回収。原油由来の重油がリッター90円なら、バイオ重油には45円の価値が発生する。電気と熱を得るコ・ジェネレーションでバイオ重油を消費するならリッター、132円の市場価値が出る。二酸化炭素を排出する負担がこれに加わるならバイオ重油の売価、リッター155円は既にクリアーの領域に来てると思う。炭素税でこの位の上乗せは直ぐに出来るだろう。先ずは日本の田んぼ、休耕田、30万haからバイオ重油の供給をすれば良い。
2008.2.28

炭素税の推計 為替107円/ドル
(二酸化炭素1トンの排出に100ドルの炭素税)
排出二酸化炭素炭素税
電気1kwh0.34kg3.64円
ガソリン1リットル2.32kg24.8円
灯油1リットル2.49kg26.6円
重油1リットル3.44kg36.8円
プロパンガス1立方m6.22kg66.6円
都市ガス1立方m2.28kg24.4円
一般廃棄物1kg0.26kg2.78円
水道1立方m0.58kg6.20円
軽油1リットル2.65kg28.4円


重油が1リットル、90円ならこれに炭素税の36.8円が加わり、126.8円になる。バイオ重油が155円で販売されると原油由来の重油のほうが安い。ここにはバイオ重油にインセンティブを設定するのが良い。炭素税の使い道であるインセンティブ、リッター、50円程度のインセンティブを設定すれば良い。バイオ重油は105円で販売される。原油由来の重油は126.8円で販売される。バイオ重油がリッター、21.8円のお買い得の設定が出来る。炭素税と言う財源があると海藻、ホンダワラの養殖もこれを財源に進めることが出来る。ホンダワラ・バイオエタノールでも同じようにガソリンよりもお買い得で供給すれば良い。
2008.2.28
ホンダワラを水洗する。海水の塩分を除去した方がエタノールの分解する酵母の選択範囲が広がる筈。乾燥してその酵母がもっとも働く環境に調整する。海藻からバイオエタノールを得るのにここで大きなコストが掛かると思う。しかし常陸那珂港には那珂久慈流域下水の終末処理場がある。ここから大量の水が放水されてる。又、常陸那珂火力発電所は100万kwだ。発電効率43%以上で最先端の効率があるとは言え、100万kw級の廃熱もある。この廃熱で水洗した海藻を乾燥させられる。この二つの設備からの排水と廃熱の活用で海藻を塩分を除いて乾燥させるコストはミニマムになる。大きなコストダウンの玉が常陸那珂港にはあるよね。ストーブ用の海藻ペレットの供給でも塩分は大量の水で洗わないとね。そして乾燥させないといけないものね。海藻の幼苗の生産、ロープへの固着、そして外洋に敷設、育ってからの回収ってそれほどのコスト要因にはならないと思う。海藻の苗の生産は茨城町の造成地で遣れるんじゃないのかな。ここにも土地がしっかりとある。海水が必要なら沿岸が不可欠だけど。暖かい海水も火力発電所からは排出されてる。これも有効活用が出来る。
2008.2.29

ホンダワラのもっとも単純なバイオエネルギーとしての利用法は石炭の代替燃料かな。石炭火力発電所の廃熱で海藻を乾燥する。粉砕してボイラーへ。石炭と混合してボイラーの燃料にする。石炭の代替燃料になるよ。石炭はアメリカでも火力発電のメイン化石燃料。海藻との混合燃焼で二酸化炭素の排出量を低減してゆけるよ。海藻は乾燥して、石炭火力発電の燃料に混合するのがもっともシンプルなバイオエネルギーの活用法だよ。将来、石炭火力発電所はバイオ海藻発電所になっているかも。常陸那珂火力発電所は100万kw、二機が当初の計画だった。その価値が発生するよ。外洋で海藻を栽培する。地産地消でもある。100万kwの発電所で燃やせる海藻の栽培面積はどのくらいになるかな。網を浮かべて海藻を栽培する。ロープよりも網だろう。
2008.2.29
100万kwの廃熱がいくらの乾燥海藻、その熱量を得るか。興味あるよね。最大66万kwの乾燥海藻を得られるよ。ただ捨てていた100万kwの廃熱から66万kwのバイオ海藻燃料が得られる。1kgの水分を蒸発させると乾燥海藻が100g得られると考えて居る。600kcal熱で水分を蒸発させ、400kcalの乾燥海藻を得る。先に、乾燥海藻を作るのに天日で乾燥させると言った意味も判るよね。ソーラー電気ならぬソーラー乾燥だよ。
2008.2.29
海藻を栽培している外洋から9割の水分を含んだ海藻を港に運搬する。気に成ることだよね。計算してみた。2500トンの船が往復100km走行する。2536kgの二酸化炭素を排出する。一方、乾燥海藻が250トン、得られる。1トンの乾燥海藻は1591kgの二酸化炭素を吸収した。つまり、1.6トン分の乾燥海藻が吸収した二酸化炭素を外洋往復の2500トンの船が消費した。250トンの乾燥海藻の内、1.6トンの消費になるね。なかなか良い成績だよね。20万トン級タンカーが往復するなら二酸化炭素の排出は42%の水準で済む。
2008.2.29
ホンダワラの乾燥は洋上でするのが良い。同じ燃料の消費で乾燥海藻なら1000km、往復できる。輸出も可能になるよ。今、船は1万トンあたり10億円で建造できる。洋上天日乾燥の効率次第で現実性が出るよ。洋上フロート・船は速力はミニマム、天日効率はマキシマムを目指すことになる。洋上での天日乾燥だから臭いの苦情は出ないしね。ペレット加工まで洋上で行なえばストーブの燃料としても輸出が出来る。海藻が9割の水分を含んでいるのだから乾燥ペレットに含まれる塩分も大したことは無いに違いない。燃えかすは草木灰系だね。ミネラルたっぷりの。

ホンダワラの洋上天日乾燥もソーラーエネルギーの活用に他ならないよね。1平方mあたり0.5kwの太陽エネルギーで乾燥できれば最大効率かな。赤道付近に船を移動させればこの効率も上がる。その移動に必要な燃料とのトレードオフになるね。ホンダワラは多分、茨城から北の海域の水温で良く育つのだと思う。天日乾燥効率は赤道だからね。2日で水分を飛ばす程度で港に入れても良いけどね。かんぴょうは夏の乾燥、2日、冬の干しいもは7日、寒天は天日寒風乾燥で14日のようだ。14日ならホンダワラも完全乾燥は出来そうだが。洋上で部分乾燥がミニマムコストならこれが選択されるわけだね。港に入れば廃熱がある。
2008.3.1
ホンダワラの栽培と天日乾燥で海域は活況に将来はなるよ。その設備投資も最大効率点がある。これも見つけないと活けないね。化石燃料をふんだんに燃やす経済からバイオマス経済への転換には頭の切り替えも伴うね。天日乾燥は日数が掛かるから化石燃料を燃やす機械乾燥って無い。
2008.3.1
今のインスタントコーヒーってブラックで飲めるよ。クリープが要らない。1杯、6円に電気1円で、7円だね。コーヒー1杯、7円だよ。砂糖やクリープのカロリーをオフでコーヒーを飲んでもウエイトコントロールにも気に成らない。
2008.3.1
常澄のフードオフ・ストッカーに行ってみた。卵が1パック、10個、S-MSで50円だったよ。500gだとして100gあたり10円だよ。お一人様の限定個数なし。北海道産の玉ねぎもお買い得だった。2kgで100円。100gあたり5円だった。ニンジンは700gで100円。デルモンテの野菜ジュースが900g、158円だった。ジャパンミートでは168円で買ってる。伊藤園の野菜ジュースも158円でベイシアで買った。瞬間風速価格は150円台に入ってる。400gの木綿豆腐も39円だったよ。ネスカフェのインスタントコーヒーが225g、598円で何時でも価格で置いてある。600円割れがあったよ。AGFのインスタントコーヒーが特売で100g、298円だった。卵はLサイズがその人気で上がってゆくと、MSサイズがお買い得になるようだよ。Lサイズはゆで卵、半分に出来る。M-MSは一個で食べる。ここに主婦の価値判断が出るようだね。常澄は8kmの道のり。卵ならここになるかな、成ると良いな。
2008.3.1

時間当たり66万kwのホンダワラの供給ってどんな規模なんだろうね。ちょっと推測してみる。1万平方kmでバイオエタノールが2000万kl、生産できる。年間、10万kリットルの灯油で66万kwの発電が出来る。この数字を使うと1万平方kmの200分の1の面積で時間当たり66万kwのホンダワラの供給になる。10km*5kmの面積だね。この程度の栽培面積なんだね。
1kwh当たり2円の設備償却をすると考える。66万kwって年間、90億円の償却になる。発電の稼働率を80%として。20年で1800億円なり。1万トンの船、180隻建造できるね。
1kwhあたり2円の人件費を計上すると考える。一人当たりの総人件費を600万円とすると1166人分だね。1166人で10km*5kmの栽培海域からホンダワラを生産するんだよ。船は180隻ある。
1kwhあたり2円の経費を計上する。年間90億円の経費が捻出できる。
1kwhあたり6円のコストでこの規模になるね。もしかしたらこの規模で乾燥ホンダワラの供給、やれたりして。灯油10万klは8万kg。80万トンだね。イメージは800万トンのホンダワラから80万トンの乾燥ホンダワラを180万トンの船で作る規模になるんだよ。年間4.4回転だね。乾燥ホンダワラ、1kwhあたり6円で供給できたりして。この規模でできたら炭素税からのインセンティブも不要だよ。優等生だ。
石油火力発電の1kwh当たりのコストって10円程度のようだ。30ドル/バレル当時の話で。石油のコストに占める割合が6割なら1kwh当たり6円なんだよ。今はバレル、90ドル時代。18円以上のコストになってる。石炭火力の発電コストは1kwh当たり5円。石炭は2円程度で供給されてると思う。この2円に対してはコストアップだけどね。

2008.3.2

1万トン級の船の全長って150m*20m、110m*30m程度のようだね。長方形で3000平方mの平面がある。太陽エネルギーの定格を0.5kwh/平方mとすると、3000平方mは1500kwh。180隻で27万kwh。船の周囲に翼を伸ばして船の周囲に降り注ぐ太陽エネルギーをホンダワラの乾燥に向ける。このからくりをホンダワラ乾燥船には設備しないと活けないよ。甲板面積の27万kw+アルファーの乾燥能力をしぼり出す。
火力発電所の廃熱100万kwと乾燥船の27万kw+アルファーのエネルギーで乾燥ホンダワラを生産して石炭と混合燃焼させる。このシステムが成立したら、船だけで完全乾燥も目指すことになるよね。ストーブ用のペレットの供給に。27万kwの能力をマキシマムにする。灯油がリッター90円なら1kwはで9.8円だよ。9.8円のコストは乾燥ホンダワラ、180隻での生産を楽にするんだけど。180隻、実効平均20万kw/hの定格での乾燥で設備償却コストは10円になる。これに人件費と経費が上乗せされるからインセンティブとして炭素税はここに投入かもね。乾燥効率を求めて乾燥船が赤道に向かう。母船を伴って。ここではあり得るよ。
ホンダワラからバイオエタノールを生産する。糖質に分解、エタノールに発酵させる。糖質分解にはまだ課題があるらしい。分解できる成分と分解できない成分があると言う。ガソリン相当のエタノールに蒸留で純度も上げる。太陽エネルギーがここでも活躍だね。ここでも炭素税からインセンティブの投入が必要になるかもね。乾燥ホンダワラと石炭の混合燃焼を行なう石炭火力発電所の排ガスから二酸化炭素を回収・貯蔵する。ここには炭素税からのインセンティブの投入になるよね。最大90%の二酸化炭素を貯蔵できるらしい。
2008.3.2
石炭価格も上昇しているんだって。一般炭が1トンあたり130ドルを超えたようだ。スポット相場で。35ドルを中心に推移していた時代からは原油と同じように急騰してきたんだね。1年前に比べても2倍の価格水準だという。石炭火力発電所の石炭が占めるコストも1kwhあたり4円以上になってるのかもね。可採年数が200年以上ある石炭の魅力は大きい。石炭火力発電所は今後もしっかり稼動する。バイオ燃料の混合燃焼が今後はどんどん入ってゆくと思うよ。下水の排水処理場から出る汚泥も混合燃焼の方向にいくと思う。常陸那珂火力発電所に近い那珂久慈流域の処理場はその輸送にもメリットがあるよね。東海村の原研沖はリサイクルにまわせない灰の最終埋め立て地にすれば良いと思う。阿字ヶ浦海岸側のひたち海浜公園の海はホンダワラ乾燥船のヤードかな。ヨットハーバーが採用されなくて良かったのかも。
2008.3.3
検算した。乾燥ホンダワラを100万kwの火力発電所に供給する。100%のバイオマス燃料で稼動させる。平均、時間当たり5万kwでの乾燥になるね。日当たり96万wh。太陽光で1日にこの熱量を得れば良い。この熱量で100万kwの火力発電所を10km*5kmの海域でホンダワラを栽培し年間を通じて供給、発電所を稼動させれらる。1万トンの船、180隻で日に96万kwhの太陽光を利用できれば良いんだ。平方m当たり、0.5kwの太陽光を利用できれば、180隻で27万kw。1日に平均で96万kwhは楽勝かも。船の数が減らせるかな。石炭火力発電所もバイオマス燃料で稼動できる。
2008.3.4

マリンバイオマス技術

マリンバイオマス技術

2010年7月号

http://www.nikkenren.com/archives/doboku/ce/ce1007/tokusyu_05.html

海洋基本計画推進専門委員会

 はじめに

海洋基本計画では、水産業振興の一環として、海洋バイオマス(以下マリンバイオマスと呼ぶ)を効率的に利活用し、機能性食品や燃料を抽出する技術の開発と普及を求めている。

マリンバイオマス由来のエネルギー(メタンガス、エタノールなど)や有用物質(アルギン酸ほか)の生産に関する研究は、1970年代に始まり現在に至るが、未だ、本格的な実施プロジェクトには至っていない。

当専門委員会では、既往の研究事例を調査し、新たな海洋基本計画の光の下で、この構想がどれだけ実現可能性を有するか、何がネックとなって実現を阻んでいるのか、建設業としての技術開発の余地はどこにあるのかなどを検討することにした。
マリンバイオマスとは

バイオマス(Biomass)とは生態学における言葉で、ある空間に存在する生物の量を、物質の量として表現したものである。したがって、これにマリンが付いた、マリンバイオマスとはプランクトンから魚まで、広い意味での海洋生物資源を指すことになるが、本検討では、既往の研究で対象とされてきた「海藻」に限定して用いる。海藻からエネルギーや有用物質を抽出するシステムを、以下「マリンバイオマスシステム」と呼ぶことにする。
マリンバイオマスシステムの概要

JOIA(旧(社)日本海洋開発産業協会)は、1970年代後半から80年代前半にかけて、(財)発酵工業協会、(財)エンジニアリング振興協会らと共同で、マリンバイオマスシステムに関する詳細な検討を加えた。70年代のオイルショック後、日本全体でエネルギー獲得の機運が高まっていた頃である。その結果、八戸沖の海域に、コンブを年間100万t生産する栽培施設をつくって、ここからメタンガスを2,700万立方m生産する構想を発表した。熱量にして2.3×1011kcal、原油換算で2万3,400t、これは、当時の東北地方における家庭用エネルギーの2万1,000戸分に相当する。

以下、JOIAの構想を中心として、マリンバイオマスシステムの概要を説明する。

 
図―1に、システム全体のフローを示す。まず陸上の水槽でコンブの苗を大量培養し、これを沖合の「栽培システム」に運んでコンブを栽培する。成長したコンブを収穫して「処理・加工システム」でメタンガスなどの燃料に変換するのが、概略の工程である。

図―1 マリンバイオマスシステムの全体フロー



図―2は海藻栽培システムのイメージを示す。沖合の水深60mの海域に約1km四方に縦横無尽に綱を張り、この支持綱に種苗が付いた養殖綱を結び付けて移植を完了する。海域全体にはこのユニットが28あって、ほぼ毎月種苗移植と収穫(栽培期間は六カ月)を繰り返し、年間100万tを生産する計画である。図―3は養殖綱にコンブが成長した様子を表す。実際は、年間数千キロメートルに及ぶ養殖綱の付け外し作業をこなさなければならず、作業の効率化が大きな課題である。

図―2 栽培施設の概念図(JOIA 1984より)



図―1の加工システムに戻ると、ここでは収穫・運搬されたコンブを貯蔵し、脱水、乾燥、切断の前処理をしてから、アルギン酸、ポリフェノールなどのような高く売れる有用物質を回収した後、その残渣を燃料化処理の工程に回す。燃料化処理は、JOIA構想ではメタン発酵だが、最近は「トウモロコシからバイオエタノール」にならって海藻からエタノールを発酵する検討も行われている。
図―3 養殖綱に成長したコンブ


メタン発酵システムでは、有用物質回収後の残渣をメタン発酵槽でメタンガスに変え、ガス貯留槽(タンク)を経由した後、燃料ガスとして売却する。物質収支としては、原藻100万t(湿質量)のうち有機物が11万t、水分は87万tである。この有機物成分がいわゆるバイオガスになるが、その組成はメタンガス52%、炭酸ガス48%である。

メタン発酵には、多くの工程を経る必要があり、メタン菌を高濃度に保持し発酵効率を高速度化することが課題である。

再び図―1では、燃料化処理後、残渣、廃液を「廃棄物処理」して、大部分を肥料や飼料として農場に売却する。さらに一部は栄養源として沖合の海藻栽培システムに還流するということも検討されている。

表―1にJOIA構想におけるマリンバイオシステムのエネルギー収支を示す。生産されたメタンガスのエネルギーが2.3×1011kcalに対して、生産の為に使用したエネルギーが5.15×1011kcal、すなわち収支はマイナスとなる。使用エネルギー中、有用物質の回収に72%もの大きなエネルギーを必要としているところが問題である。

表ー1エネルギー収支(JOIA 1984より)

 
 
図―4
コンブの有用物質成分


有用物質の説明をすると、図―4は、コンブに含まれる成分の例を示す。粗繊維に加え、アルギン酸、マンニトール、フコダインなどが主成分である。これらは、コンブを噛むと口の中に粘々したものが広がるあの成分である。食品の添加剤や可塑剤、医薬品の用途がある。その他、アミノ酸、クロロフィル、ポリフェノールなど馴染みの成分が入っている。これら、有用物質の純度を高めたものの単価は、1キログラム当り数千円数万円となる。医薬品やバイオセンサーの素材に使うものでは、4000万円から20億円となるものもある。しかし、純度を高めるためには、莫大なエネルギーとコストが必要となることが、先述のエネルギー収支に大きく影響している。

JOIA構想の経済収支としては、年間収入の総計は169億円と計算されている。しかし、そのうち、エネルギー(ガス)からの収入が16億円しかない。これは、試算当時のガスの価格が1,000kcalあたり七円という安さに原因している。ガスの価格は現在でもこの2.6倍程度である。これに対して、有用物質からの収入が148億円と一桁大きい。一方、建設費は548億円で、償却費、運転費などを勘案した損益試算の結果、開業から6年までは赤字だが、7年目から黒字となり、事業としては成立する結果が報告されている。

建設業との関わりでは、548億円の建設費のうち、建設業に関連する栽培施設や建屋、サイロなど概ね40%弱あり、発電所や石油プラントなど他の装置産業よりも比率は高い。技術開発での貢献としては、EEZを念頭に置いた、大水深栽培システムの耐波浪性や係留システムなどに寄与できる。
その他のマリンバイオシステム

JOIA構想以外のマリンバイオマスを簡単に紹介する。マリンバイオマスの研究の元祖はアメリカである。アメリカは1970年代にジャイアントケルプからメタンガスを生産する構想を立て、カリフォルニア沖で実証実験を行った。しかし、施設が嵐で壊れてから、1980年台初め以降は研究報告がない。


図―5 アカモク(ホンダワラ科)
写真提供:宮城県保健環境センター


日本では(財)東京水産振興会が最近「オーシャンサンライズ計画」を発表している。EEZを含む447万平方kmという広大な海を利用して、ホンダワラの一種であるアカモク(図―5)を、年間1.5億t生産し、400万tのバイオエタノールを生産する構想である。しかし、海藻からエタノールを生産するハードルは未だ高い。エタノール発酵のシステムを一般的に描くと図―6のようである。農水省が主導する「バイオマス・ニッポン総合戦略」で既に実証が進んでいるシステムは、図中左の稲ワラや廃木材などのセルロース系の多糖類を糖化・発酵させてエタノールとするものである。海藻が原料の場合、比較的単位収穫量の多い褐藻類の主成分はアルギン酸であり、これを塩分存在下で微生物だけで糖化・発酵することは難しいと言われている。各方面で研究がされているが、これからの技術革新が要求される分野である。

図―6
エタノール発酵のフロー
 

(株)三菱総合研究所は、「アポロポセイドン構想2025」の中で、日本海のEEZにある大和堆に着目し、年間2,000万キロリットルのバイオ燃料を供給する構想を発表している。大和堆は、水深が200~400mと浅いのが魅力で、ホンダワラを栽培してエタノールを生産する構想はオーシャンサンライズ計画と同じだが、同時に、海藻の有機成分からガス管や水道管を生産したり、海水に溶存するウランを海藻に濃縮させて回収するなどして付加価値の高い原材料の生成を提案している。最近、バイオ燃料の革新的製造技術にめどを付けその基礎研究開発に着手した。

大学、電力・ガス、建設会社などが構成する「海洋バイオマス研究コンソーシアム」は、石炭火力発電所からでる炭酸ガスを水槽に吹き込んで海藻を増殖させ、これを取上げて、発電所の余剰熱で乾燥させた後、石炭と混焼するシステムを発表している。メタンガスやアルコール抽出という複雑な工程が不要なシステムである。

国内外の研究動向

海藻だけでなく、淡水の藻類に関する研究も盛んである。ボトリオコッカスという淡水性微細藻類は、細胞の内部と外部に油分を生成する。この微細藻類培養と油分分離の研究が日本や海外で進んでいる。

1980年代に一度は挫折したアメリカを初め、欧米の藻類系バイオマスへの研究は盛んである。エクソンやシェルなど石油資本の投資を受けた研究は、一研究数億ドルの規模のものもある。

韓国はインドネシアでキリン采(褐藻類)を養殖し、カラギーナン(アイスクリームの粘着剤など)抽出後、繊維をパルプの原料にする事業に着手した。また、韓国の別の企業はフィリピンで100万haのテングサ(紅藻類)を養殖しエタノールの生産事業を始めたとの情報もある。

おわりに

2年間にわたり、マリンバイオマス(海藻)からエネルギーを取り出すシステムを対象として、国内外の構想や研究動向を調査した。EEZなど大水深での栽培施設の建設に関しては、建設業の貢献が期待できるが、経済性の高い燃料生成技術が要求され、メタンガス発酵の高速化、アルギン酸糖化・発酵の効率化などが課題である。燃料生産を主目的とした場合、経済収支とエネルギー収支は両立しにくい。

しかし、わが国のゆっくりとした開発テンポに比べ、海外の研究開発はそのスピード、スケールともに凄まじい。マリンバイオマスのような再生可能エネルギーの構想実現のためには、エネルギー戦略に則った国の主導が必要である。

[謝辞]
本稿の作成に当たっては、旧(社)日本海洋開発産業協会、(財)東京水産振興会、(株)三菱総合研究所ほか、多くの方々から最新の情報を頂いた。ここに深く謝意を表します。

[参考文献]
  1. (社)日本海洋開発産業協会、(財)エンジニアリング振興協会、(財)発酵工業協会:海洋バイオマスによる燃料油生産に関する調査成果報告書、昭和59年3月
  2. (財)東京水産振興会:平成18年度 水産バイオマス経済水域総合利活用事業可能性の検討報告書、平成19年3月
  3. (株)三菱総合研究所:アポロ&ポセイドン構想2025

海洋資源の活用 (海藻類の樹脂化・オイル化):新日鉄住金グループ

海洋資源の活用 (海藻類の樹脂化・オイル化)

http://www.nssmc.com/product/use/resource/biomass/features01.html

新日鉄住金グループ連携によるマリンバイオテクノロジーの利用

藻類(海のバイオマス)を利用したエネルギー・化学製品の創製


新日鉄住金グループでは、鉄鋼スラグを原料とした藻類栄養源供給システムによる、藻場再生プロジェクトを進めています。また、再生された藻類を、亜臨界水・亜臨界メタノールで処理することによりバイオ樹脂化・バイオオイル化する技術の開発を新日鉄住金化学が行っています。
この技術は、マリンバイオテクノロジーの中核となる技術であり、この分野に造詣の深い研究者(静岡大学 佐古教授)と協力して検討を進めています。


鉄の力を活用すると、なぜ「海藻」が育成できるのか?

鉄の力で海藻が生育するメカニズム


海藻の芽ともいえる配偶体が成熟する時など、生育には鉄分が必要不可欠です。そこで、鉄鋼を生産するときの副産物である「鉄鋼スラグ」を海中の鉄分供給用に投下することで、コンブ等の海藻、植物プランクトンなどさまざまの海洋生物を復活させることができます。


活用されている3つの主な技術

寒冷地に対応した鉄鋼スラグ水和固化体の製造技術
腐植土・発酵魚粉・鉄鋼スラグを原料とした栄養供給システム
亜臨界水・超臨界メタノール処理による藻類樹脂・オイル化技術

オイル化・樹脂化された海藻




CO2の削減効果について

事業期間中におけるCO2削減量は44t/年(全道展開に発展することにより約500万t/年)
内訳としては、藻場造成用資材製造過程で「3.9kg/m2」・年、藻類育成及び樹脂化・オイル化によるCO2吸収で「13.6kg/m2・年」。



製品・工法・技術一覧を見る(海洋資源の活用)
http://www.nssmc.com/product/use/resource/biomass/product/list01.html

http://www.nssmc.com/product/catalog_download/pdf/L008.pdf

新たなバイオエタノール燃料の普及可能性について

新たなバイオエタノール燃料の普及可能性について

https://www.pref.aichi.jp/ricchitsusho/gaikoku/report_letter/report/h24/sf02.pdf

平成24年2月10日

サンフランシスコ産業情報センター
駐在員 佐藤 賢児

本年1月19 日に、カリフォルニア州のベンチャー企業「バイオ・アーキテクチャ・ラボ
(Bio Architecture Lab)以下「BAL」」が、バイオエタノールの生産技術に関する研究結果を
発表し、大きな話題となりました。

バイオエタノールの原料と言うと、一般的にはトウモロコシやサトウキビなどがよく知られ
ていますが、BAL は、昆布やワカメなどの海藻類から糖を抽出し、バイオエタノールを生成
することに成功しました。先月、同社の研究結果について聞き取りを行いましたので報告し
ます。

【バイオ・アーキテクチャ・ラボ(BAL)の概要】
今回、BAL の創業者の一人で、最高科学責任者の吉国靖雄博士に話を伺いました。
同社は、2008 年に設立されたばかりの新興企業で、本社はカリフォルニア州バークレ
ー市にあり、また、南米チリのほぼ中央に位置するプエルトモント市にも事務所があ
ります。
現在、BAL 全体で約50 名の従業員がいますが、研究チームの中心メンバーには、
吉国博士の他にも米国内外の大手エネルギー企業や経営コンサルティング企業で、バ
イオ・テクノロジー分野に関する経験を積んだ研究者が、同社の所有する微生物工学
や海藻類の養殖、発酵/化学合成分野における特許をもとに、海藻類から再生可能燃料
と化学製品の原料を生産する研究・開発を行っています。

【海藻類からバイオエタノールの抽出に成功】
BAL の研究結果が大きな注目を集めた理由は、
同社の研究チームが、昆布やワカメなどの海藻類
に含まれるゼリー状の多糖類(アルギン酸)を、
バイオエタノールに変換する独自技術の開発に成
功したためです。

この研究結果は、1 月20 日付けの米国の科学誌
「サイエンス」の表紙を飾り、また、特集記事も
掲載されると共に、日米の新聞各紙もニュースと
して取り上げ大きな反響を呼びました。
吉国博士によると、海藻類からバイオエタノー


バイオ燃料の原料となる海藻
(ジャイアントケルプ)BAL 提供

ルを抽出する研究は、1960 年代頃から既に進められていましたが、海藻類に含まれる
多糖類(アルギン酸)の分解が技術的に難しく、今日まで効率的な利用方法が確立さ
れていなかったそうです。

BAL は、遺伝子操作した微生物を用いて、海藻類に含まれるアルギン酸という糖を
抽出し、これを化学物質やバイオ燃料に変換する“モジュール”のようなものを製造
することに成功し、現在、その独自技術の特許を既に16 カ国で60 以上申請中だそう
です。

BAL によると、バイオ燃料としての海藻類の特長としては、
○海藻には約60%の発酵性の糖類が含まれている。
○トウモロコシやサトウキビなどの従来のバイオ燃料と異なり、海藻類を生産する
ための耕作地や水分補給も不要である。
○環境にやさしく、海洋汚染を減少することもできる。
○食用の海藻とは異なり、傷が付いても構わず、密集した環境で養殖することがで
きるため、生産性も高く養殖自体の手間も小さい。
○1 年に2 回収穫することができる。

などが挙げられ、現在の植物由来のトウモロコシやサトウキビなどよりも、低コスト
で栽培し易い新たなバイオ燃料として期待されています。

BAL の独自開発によるモジュールによって、海藻類から抽出したアルギン酸を“再
生可能な中間物“に変換した後は、まず、化学合成処理を行うと、化学製品(シャン
プーなどに含まれる活面活性剤や、ペットボトルの原材料であるポリエチレンテレフ
タレート(PET)などの代替品)や、人間やペット向けの栄養補助商品などの原料に
なり、また、発酵処理を経ると、自動車向けのバイオエタノール燃料を製造すること
も可能です。

今回のような研究結果を発表するまで、BAL は、前述の独自技術(モジュール)の
研究開発を精力的に進めていましたが、現在チリにおいて、採取した海藻類からバイ

BAL のウェブサイトより

オエタノールを生成する工場を本年7 月の竣工に向けて建設中です。この工場の完成
により、チリ政府と共同で、海藻の収穫から乾燥、糖の発酵・抽出作業を経て市場に
出荷するまでの一連のサプライチェーンに乗せた実証実験を計画しており、本格的な
事業の実用化に向けた準備も着々と進行しています。

吉国博士によると、チリは、地形が南北に細長く沿岸部が長いというその地形の特
性上、海洋養殖業に適した国であり、また、石油やガスなどのエネルギー資源の輸入
依存度が高く、多角的にエネルギー源を確保したいという国情もあることから、チリ
政府もBAL と積極的に実証実験に取り組んでいるそうです。

その他にも、BAL は、ノルウェーの大手エネルギー企業のスタトイル(Statoil)や
米国の大手化学メーカーのデュポン(DuPont)、英国の大手エネルギー企業のBP と
デュポンとの合弁企業でバイオブタノールを生産するブタマックス(Butamax)、チ
リの政府系機関CORFO など、世界各国の大手エネルギー企業や関係機関などとも提
携し、海藻類からのバイオエタノール製造の実用化に向けた更なる研究開発を進めて
おり、今後のBAL の開発動向も注目を集めそうです。

一方、日本の自動車業界においても独自でバイオ燃料の開発に取り組む動きが見ら
れます。例えば、株式会社デンソーは、藻類からバイオ燃料を抽出し、将来的に自動
車用の燃料への実用化を目指した開発を進めており、また、昨年10 月にはトヨタ自
動車株式会社が、遺伝子組換え技術により、「セルロースエタノール(植物の茎などの
非食料を原料とするバイオ燃料)」の製造の発酵工程において、重要な役割を担う酵母
菌の開発状況について発表するなど、様々な原料を由来とするバイオ燃料の研究・開
発が進められています。

現在、プラグイン・ハイブリッドカーや電気自動車など次世代自動車の開発が盛んに
行われていますが、エネルギーの多様化の促進やCO2 排出量の低減という点におい
ても有効なこれらの新たなバイオ燃料の開発動向にも、今後も注目していきたいと思
います。


Seaweed: sea fuel? - futuris

Seaweed: sea fuel? - futuris



公開日: 2013/05/27
http://www.euronews.com/ It's a bright sunny day off the south-west coast of Ireland.

A team of local marine researchers have taken their boat out to check on their seaweed farm.

The algae they planted just a few months ago has already grown into an impressive underwater plantation.

"You can see quite clearly - there's quite a large crop of seaweed down here. The plants are somewhere between two and three meters long, so at this stage we're very close to harvesting," says marine biologist Freddie O'Mahony.

Seaweed farming is a growing business in Ireland. Demand for seaweed is increasing in sectors like healthcare and food.

The team is working on Mabfuel, an innovative European research project to study algae as a potential biofuel crop.

"Seaweed doesn't require any fertilizer, there's no space requirements either, like you would have with terrestrial crops - there's a lot of competition with terrestrial crops for food. And it grows very fast - it's fully grown in six months," says Julie Maguire, Mabfuel project coordinator.

Some species of algae contain sugars that can be used to produce bioethanol. Others are rich in oil that can be converted into biodiesel. Researchers are trying to make such fuels commercially viable by improving the algae growth and oil content. Along with seaweed, they're also studying micro-algae - a species that grows and accumulates oil quickly when cultivated in bioreactors.

"It would produce between 7 and 31 times more oil than the best terrestrial crop. That's what all the studies have shown. OK, there's a lot more to do, but you know, ten years ago people would have laughed at you if you had proposed to put seaweed-based oil in your car," says Julie Maguire.

The biggest challenge is extracting the oil trapped in the seaweed and micro-algae cells. Researchers treat the algae powder with large amounts of solvents to increase the release of oil, but this method isn't efficient on a large scale.

"Growing the algae is obviously the easy part - whether it's macro-algae or micro-algae that you're culturing, it's quite simple to grow. The hard part is extracting the oil from the actual algea. We need to look at the cheapest way to do it, using the least amount of resources," says micro-algae researcher Fiona Moejes.

A cheaper oil made of seaweed could revolutionise the emerging biofuel industry.

Green Biofuels Ireland produces 30.000 tonnes of biofuel each year by recycling used cooking oil, animal fats and other kinds of fats. The biofuel is blended with mineral diesel, making it more environmentally-friendly. Researchers are testing algae oil samples with industrial grade tools. For biofuel manufacturers, developing a new product at a competitive price would help them expand production.

"Of course, our industry is always interested in this new oil. Because we can convert any type of oil in this process to make biodiesel. And the greener it is, the better it is for ourselves," says Joe Jewison, laboratory manager at Green Biofuels Ireland.

Algae grows almost anywhere, as long as it gets enough sunlight, water and carbon dioxide. It improves air quality by absorbing CO2 and reduces the negative effects of fish farming by filtering out excess nutrients that pollute waters in fisheries.

"The only environmental impact you have on seaweed farm is beneficial. It's all positive. There's nothing negative about a seaweed farm. I'm not saying that they will clean up the sea completely, but they do help to clean up the excess nutrients in the sea. So I like to see the seaweed as a sort of a mop. A nutrient mop," says Freddie O'Mahony.

"I'm chewing it. It's quite tasty. Would you like to try some?", she adds with a smile.

"www.mabfuel.eu":www.mabfuel.eu

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BBC News Seaweed biofuel How to farm marine plants



公開日: 2013/07/01
Scientists are farming seaweed next to the tiny north-western island of Kerrera as part of an international project to produce seaweed-based biofuel.

This farm is one of three trials in the inshore waters off the coasts of Norway, Scotland and Ireland, which are growing sugar kelp on textile mats suspended in the water.

This experimental harvest will reveal which textile produces the best "carpet of seaweed".

Some experts suggest that producing fuel from seaweed is too expensive to make it viable as a business, but these researchers say they could have commercial-scale farms within a decade. Selling the seaweed for other purposes - as a food or a cosmetic ingredient for example - could increase the value of the crop.
  

 

潮流を利用したマリンバイオリファイナリー構想


一 般 財 団 法 人 油 脂 工 業 会 館
第4 5回 表 彰
油 脂 産 業 優 秀 論 文
最 優 秀 賞
再生可能エネルギー増進への油脂産業の役割
潮流を利用したマリンバイオリファイナリー構想
花王株式会社
小林こばやし 英男ひでお
目 次
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
第1章 再生可能エネルギーとしてのバイオ燃料の現状と課題
1-1 バイオ燃料とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1-2 バイオ燃料生産の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
1-3 従来型バイオ燃料の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
第2章 エネルギー資源としての海藻利用の実態
2-1 バイオマスとしての海藻の可能性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2-2 海藻からのバイオ燃料生産の研究動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2-3 海藻を原料としたバイオ燃料生産計画の実態・・・・・・・・・・・・・・・4
第3章 潮流を利用したマリンバイオリファイナリー構想
3-1 油脂産業界の強み『自動化技術』の活用・・・・・・・・・・・・・・・・・5
3-2 潮流を利用した海藻の自動養殖システム・・・・・・・・・・・・・・・・・6
3-3 潮流を推進力に変換するメカニズム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
3-4 波対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
3-5 養殖する海藻とその利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
3-6 マリンバイオリファイナリーの全体像・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
3-7 経済的効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
3-8 環境保全効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
第4章 技術の拡張性、汎用性について
4-1 油脂の国内自給率増進の可能性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
4-2 工業用原料獲得の可能性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
4-3 医薬品、化粧品、食品原料の生産・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
はじめに
東日本大震災以降、原発に代わる安全でクリーンなエネルギーとして再生可能エネルギーへの期待が俄然高まっているが、その中で液体燃料確保の視点がやや欠けているように感じる。電気は、太陽光や風力などさまざまな方法で作り出せるが、ガソリンや軽油などの液体燃料を作れるのはバイオマスだけである。
バイオ燃料は、1970年代のオイルショック以降開発が進み、現在ではアメリカ、ブラジル、欧州で一般に流通している。しかし、食料との競合や森林伐採など大きな課題を有しており、今後、途上国の人口増加に伴う食料不足や新興国のエネルギー消費を考えると、新たなバイオマス原料へのシフトは緊要の課題と言える。
本稿のテーマである“潮流を利用したマリンバイオリファイナリー構想”は、このような背景に基づき、バイオマスとして食料とほとんど競合しない海藻の利用において、自然エネルギーである潮流を動力源とする海藻の連続養殖システムを考案し、ここに最先端のバイオ燃料変換技術を融合させることで、化石燃料や従来型バイオ燃料と十分に競合できる、新規バイオ燃料生産システムの提案である。本構想が目指すものは、国内の液体燃料の自給率を高め、最終的に海外依存から脱却できる可能性を示すことにある。また、その起点となるのが長きに渡り日本のモノづくりを支えてきた生産技術であり、“技術立国日本”の再建において、この生産技術を最大限活用することの意義を同時に提言するものである。
第1章 再生可能エネルギーとしてのバイオ燃料の現状と課題
1-1 バイオ燃料とは
バイオ燃料の原料となるのが「バイオマス」である。これは再生可能な生物由来の有機性資源のことであり、具体的には、農作物や木材資源、これに由来する様々な廃棄物などを指す。
バイオマスは有機物であるため燃焼すると二酸化炭素を排出する。しかし、バイオマスに含まれる炭素は、そのバイオマスの成長過程における光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来するため、バイオマスを燃やしても全体として大気中の二酸化炭素量を増加させることはない。これが「カーボン・ニュートラル」という考え方で、バイオマスの利用に積極的に取り組む根拠ともなっている。
バイオ燃料の代表的なものが、バイオエタノールとバイオディーゼルである1)。
1-2 バイオ燃料生産の状況
1970年代のオイルショックを契機に、ブラジルがサトウキビを原料としてバイオエタノールの生産を開始した。その後、世界各国でもバイオ燃料生産が広がっている。例えば、米国では乗用車を始めとするガソリン需要に対応するため、主に「バイオエタノール」を、また、欧州はトラック等の輸送需要に対応するために主として「バイオディーゼル」をそれぞれ生産している。
バイオエタノールの主な原料は糖質とでんぷん質である。ブラジルではサトウキビ、米国ではトウモロコシ、欧州では小麦やテンサイから生産している。世界におけるバイオエタノール生産量の8割は米国とブラジル両国が占める(図1)。
バイオディーゼルの主な原料は菜種、大豆などの植物油であるが、米国や我が国では廃食用油も利用される。最大の生産国であるドイツを含む欧州において生産量が多く、全体の半分以上を占める。また、ブラジル、アルゼンチンの生産量も近年急激に増えている(図2)。
日本においては、バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議(農林水産省)で、2010年までにバイオエタノールの生産量を5万㎘、2030年には600万㎘(国内ガソリン生産量の10%)にするという目標を掲げた2)。しかし、平成24年資源エネルギー庁発行の「バイオ燃料開発の取組について3)」によると、現状2.2万㎘と極めて小規模な生産にとどまっている。その最大の課題が、製造コストにあるとしている。
1-3 従来型バイオ燃料の課題
CSPI(Center for Science in the Public Interest)は2005 年に『残酷なオイル-パーム油が健康、熱帯雨林、野生動物にいかに危害を及ぼすか-』というタイトルのレポートを発行した。アジア諸国では、一部を除き、熱帯雨林を有する多くの国で耕地面積の増加と森林面積の減少がみられ、特にインドネシアやマレーシアでは、近年、世界的なパーム油の生産量の増加とともにパーム油の原料となるヤシの生産面積が増加しており、熱帯雨林減少の大きな原因となっている。今後インドネシアでは、26,300 平方マイル以上、マレーシアでは、ほぼ3,000平方マイルの森林が新規のパーム油農園に振り向けられるだろうと見ている。その結果、スマトラ島、ボルネオ島において、オランウータン、サイ、トラ、象などの哺乳動物の生存が脅かされるとしている4)。
また、バイオ燃料は、従来の農産物の仕向け先であった食料供給との競合を招いていると指摘されている。世界銀行のロバート・ゼーリック前総裁は、主要国首脳会議において、「食卓から食料を奪うようなバイオマス燃料を促進する補助金などは廃止すべきだ」とコメントし5) 、国連食糧農業機関(FAO)のダ・シルバ事務局長は、「世界が食料危機に陥る危険性がある
なか、農作物は燃料よりも食料として重要とし、米国は政策を変更すべき」との考えを示している6)。
このように、従来型バイオ燃料は世界規模の環境破壊や社会不安を招いており、副作用のないバイオ燃料生産技術の早期確立を世界中が熱望している状況にある。

第2章 エネルギー資源としての海藻利用の実態

2-1 バイオマスとしての海藻の可能性
我が国は周囲を海に囲まれた海洋国家であり、その排他的経済水域は447万㎢と世界6番目の広さを所有する。日本はエネルギー自給率が極めて低く、資源がないといわれているが、海洋植物をバイオマスとして有効利用できれば、国内のエネルギー自給はもちろんのこと輸出も夢ではなくなる。
その海洋植物の中で大型の海藻である褐藻類は、成長速度が熱帯雨林並みに早く、光合成によりエネルギー源となる多くの炭素を体内に取り込んでいるのに加え、食料との競合も極めて低い。また、海藻は海中を漂う性質上自ら自立する機能を持たないことから、木質系バイオマスのようにリグニンを含有していない。リグニンの分解除去はバイオ燃料製造において大きな課題の一つであり、これを含まない点は大きなメリットと考えられる。
このように多くの点で、海藻は次世代バイオマスとして最適な資源と言える。

2-2 海藻からのバイオ燃料生産の研究動向
海藻バイオマスの研究の起源はアメリカである。アメリカは1970年代にジャイアントケルプからメタンガスを生産する構想を立て、カリフォルニア沖で実証実験を行った。しかし、施設が嵐で壊れた1980年初め以降は研究報告がない7)。
日本では、1981年に通商産業省(当時)主導の研究プロジェクトとして、海洋バイオマスによる燃料油生産に関する調査以来、海藻の利用法について産学官が連携して研究が進められている。
最近の動向としては、京都大学の村田幸作教授の研究グループは、褐藻類の主成分であるアルギン酸(乾燥藻体の30~60%を占める。構成単糖:ウロン酸)からのエタノール生産技術を世界で初めて確立した8)。
また、東北大学の佐藤實教授の研究グループと東北電力株式会社は共同で、海藻から効率よくエタノールを生産する技術を開発した。報告によれば、大型海藻である褐藻類を利用してバ
イオエタノールを生産することができ、その工程にはエネルギー消費が大きい乾燥工程と粉砕微粉化工程を含まずに生産することができるとしている9)。
酒類総合研究所の正木氏らは、酵素の高生産技術や糖を油脂に変換する酵母の研究を行っており、本研究において、遺伝子組換え技術を利用し、糖を油脂に変換し菌体内に多量に蓄積する酵母を用いることで、酵母乾燥重量あたり50 %以上の油脂含量と、消費した糖類の油脂への変換率(油脂生成率)15 %以上を達成した。また、1日あたり5 g/ℓの速度で油脂を生産可能であり、この数値は、油糧植物や藻類と比較しても圧倒的な油脂の生産速度であるとしている10)。なお、本研究は、木質、草本系のセルロールを糖化したグルコースを対象にしているが、海藻由来のグルコースにおいても十分に適応が期待できる。

2-3 海藻を原料としたバイオ燃料生産計画の実態
先にも記したように、海藻バイオマスの起源は1970年代のオイルショック以後のアメリカである。地球表面の70%の面積を有し、漁業以外ほとんど利用されていない未開の地である海に目を向け、そこに大量に生息している海藻から燃料を得る発想はごく自然の流れと言え、近年、国内でも大規模なプロジェクトが立案されている。
『オーシャンサンライズ計画』;(財)東京水産振興会が2007年の研究委員会において発表した計画で、ホンダワラ科のアカモクやコンブを、海中に浮かせた巨大な網で養殖し、その養殖場と加工工場を洋上に建造する。試算では日本の領海と排他的経済水域をあわせた海域約447万km2のうち1~2%を用い年間1.5億tの海藻を養殖し、この海藻から400万~500万㎘のバイオエタノールを生産する。この量は、日本国内のガソリン使用量の約1割にあたる。計画では2013年頃から実証事業を始めるとしている11)。
『新生アポロ&ポセイドン構想』;(株)三菱総合研究所、東京海洋大学を中心に三菱重工業(株)など民間企業数社が参画している。計画では、日本海中央にある海底山脈の大和堆に1万km2の養殖場を設け、繁殖力の強いホンダワラを年間6,500万t養殖し、バイオリアクターなどの装置を搭載した船内でエタノールを生産した後タンカーで運ぶというものである。生産量は、日本の総ガソリン生産量の3分の1に相当する2,000万㎘を見込んでいる。また、海水に溶解したウランやレアメタルの抽出や、海藻によるCO2の大量吸収(3,800万t/年)、大陸から日本海に流れ込む過剰な栄養塩の除去など、環境保全での効果も期待される。実現時期としては、2025年を設定している12)。
これらは農林水産省の『バイオマス・ニッポン総合戦略』を見据えた計画であり、実現できれば国内のエネルギー事情は大きく変化する。しかし、両計画共に現時点で実施に至っていないのは、実現性の点で課題があるからである。『新生アポロ&ポセイドン構想』の主宰である
(株)三菱総合研究所の香取氏によれば、海藻化学工業システムの成立要件として、①海藻の大量安定供給、②大規模な製造エネルギー源の確保、③海藻の水分塩分除去、④含有光エネルギーの最大導出、の4点を挙げている12)。ここで、③の海藻の水分塩分除去については、2-2で示した、東北大学の佐藤教授の研究を導入すれば課題解決に向けて大きく前進する。また、④の含有光エネルギーの最大導出についても、酒類総合研究所の正木氏らの研究を応用することで、海藻の炭化水素成分を効率よくエネルギーに変換することが可能と言えよう。では、残る二つの課題であるが、油脂産業界が長年培ってきた生産技術と自然エネルギーの有効活用により、活路が見出せると考えている。

第3章 潮流を利用したマリンバイオリファイナリー構想

3-1 油脂産業界の強み『自動化技術』の活用
日本の人件費は、かつて世界一高いと言われ、現在でもアジア各国と比較すると圧倒的に高価である13)。東アジアとりわけ中国は、1980年代安価な人件費を求め電機・電子機器メーカーを中心に進出して以降、驚異的な拡大を遂げ、今や『世界の工場』と呼ばれている。しかし、石油や化学分野の輸出はそれぞれ5%、8%と決して大きくない14)。機械電機業界のように部品点数が多く製品切替が早い業種は、安価な人的資源を活用することで設備投資やサイクルタイムの点で大きなメリットを望めるが、石油や化学製品のように高温高圧の反応プロセスを伴い、人が直接介在できない分野ではその効果が発揮できない実情がある。油脂産業製品の多くも後者に該当し、大規模プラントでの造粒や乳化工程が必要な洗剤や石鹸なども、国内販売分のほとんどが輸入に頼らず日本国内で生産されているのはこのような背景が要因と言える。
では、なぜ油脂産業製品はコストの高い国内生産において世界最高品質と高い収益性を確保できるのか。その一つの答えは、限られた労働力で最大の効果を生み出すために先人から長きに渡り積み上げてきた生産技術があるからである。なかでも大量生産に特化した化学プロセスの自動化技術は、機械や制御技術とのシナジーにより世界最高クラスの技術レベルに到達している。原料投入から最終の充填包装工程に渡って人が介在する操作を徹底的に廃し、バッチ式を連続式に変えることで、大幅な効率化と高品質を同時に実現した。
国内最大規模の衣料用洗剤工場を見ても徹底的に自動化がなされ、工場内には操作要員のオペレータがほんの数人いるだけだ。設備は24時間絶え間なく正確に動き続け、もちろん品質に振れはない。今後、高齢化が進み労働力低下が確実視されている日本において、各事業分野における自動化技術の適応は必須であり、この強みを最大限活かすことが、我が国のエネルギー生産の要になると言っても過言ではない。

3-2 潮流を利用した海藻の自動養殖システム注1)

2-3で示した計画は、大規模な海藻の養殖場を海洋に建設するというものであるが、海藻の収穫は専用の刈取り船で行い、刈り取った海藻の運搬用タンカーや作業船なども必要になる(図3)。『新生アポロ&ポセイドン構想』では、1日あたり30km2の養殖場で20万tもの海藻を収穫しなければならず、現在の養殖ワカメの収穫量が1日2名で2t15)であることを考えると、その収穫にかかる人件費やエネルギーが膨大になることは想像に難くない。
そこで筆者の構想は、図4で示すように養殖用の筏をロープで繋ぎ、自然エネルギーである潮流を動力源に海藻の成長速度に合わせて筏を回遊させ、収穫時期に沿岸に隣接する加工工場に順次筏が供給されるよう制御した海藻の自動養殖システムである。本システムであれば、収穫用の船や作業員を必要とせず、潮流という自然エネルギーを利用することで養殖に係るランニングコストを実質“ゼロ”にできる。
これより、海の利点を最大限活かした本システムの具体的な機構と経済的効果について記す。

3-3 潮流を推進力に変換するメカニズム注1)
潮流は、地球と月と太陽の天体運動に基づく遠心力と万有引力とのバランスにより生ずる潮汐現象で、1日2回の往復流を繰り返す16)。この潮流力を筏の推進力に変換するのが回転ブイ(図5)である。回転ブイは潮流を回転力に換えるための回転翼を備えており、ロープで連結した養殖筏を滑車状に巻き付けた状態で係留する。また、回転ブイには潮流の向きが変化しても回転方向を維持できる機構が搭載されている。図5は、手前から奥への潮流の向きで、回転ブイが反時計回りに回転する様子を示しているが、潮流が逆の流れになったときは、図6で示すような機械動作によりブイの回転方向が維持される。
潮流の向きが変わる時刻は、気象学から正確に予測することができ、あらかじめデータをインプットしておくことで自動制御が可能である。なお、機器類の駆動動力や制御用電源はブイの回転による自家発電でまかなう。また、ここで発電した電気は外洋における栄養不足を補うために、中層域の栄養塩を表層域に汲み上げるためのポンプ用電源としても利用する(図7)。
養殖筏全体の推進力(=移動量)は、図4で示すように回転ブイの回転力の2倍となる。この時回転ブイの回転効率を50%(推進力×0.5)とした場合、潮流の流速と同じ速度で筏は移動する。潮流の平均流速が0.3m/sとすると、筏の移動距離は1日26km、1年で約9,500kmにもなる。

3-4 波対策
海での養殖において波や風の影響は無視できない。特に台風時には波高が10mに達することもあり、安定に海藻を養殖するためには何らかの対策が必要になる。
気象学では、理論上波高は波長の1/7までであり、波長の1/2の水深ではほとんど波の影響を受けないとされている17)。この理屈に倣えば、波高10mに対して35mの水深を確保すれば波の影響を受けないことになる。一方、海藻の光合成を高めるためには養殖筏を海面近くに配置することが好ましく、本構想では最深部で20m程度と想定している。従って、台風などで海が荒れたときの対策として、筏の浮力を調節し波の影響を受けない水深まで筏を沈める必要がある。なお、回転ブイは設備のレイアウト上水深50mは確保しなければならないため波の影響は考えなくてよい。
筏の浮力調節機構としては、潜水艦で採用されているバラストタンク方式を参考に、筏の骨格を形成している中空パイプ内部への注水/排水により浮力を調節する。注水排水用ポンプには前述で記した回転ブイのポンプを使用し、各連結ロープ(ホース)からパイプに通水可能な経路を持たせ、更に必要箇所に自動バルブを設けることで目的は達成できる。制御用電源は自家発電でまかなえるので、気象状況に合わせて衛星通信を利用して工場からコントロールすればよい。

3-5 養殖する海藻とその利用
養殖する海藻は特に拘らないが、本論文においては大型の褐藻類であるホンダワラを対象とする。ホンダワラは大量の種苗を安価に生産でき、簡易な施設で短期間に養殖できる技術が確立されている18)。
ホンダワラは気胞と呼ばれる浮き袋を持っており、気胞の浮力によって幹を支え、成長すると主茎から切れ、流れ藻となる。この特徴を利用することで、生産性の向上と設備の省力化が図れる。まず海藻に浮力があることで養殖筏の浮力を大幅に軽減できる。養殖筏は本システムで最も設備投資を必要とするので、浮力低減は大きな投資抑制効果がある。次に、成長した流れ藻は筏の周囲をネットで覆うことで容易に確保できる。確保したホンダワラは、加工工場で刈取工程を経ることなく次の細断工程へ送ることができる。試算では海藻筏の処理は1日約160台、面積で3km2にもなることから、刈取工程の省略化は人員削減、投資抑制の点で大きなメリットがある。
また、ホンダワラは多年生の海藻であり、残った茎から主茎が再生する。寿命は5年以上の品種もあり、一度種苗を行えば連続的に生産ができることから、海藻の成長サイクルに合わせ
た養殖システムを構築することで、効率的に大量のバイオマスが獲得できる。

3-6 マリンバイオリファイナリーの全体像
本構想におけるバイオ燃料生産量は、国内ガソリン生産量の10%に当たる600万㎘/年に設定した。この量は、バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議において2030年の目標生産量に当たる2)。
設備規模や単位当たりの生産能力を想定するうえで参考にしたのが、前述で示した『新生アポロ&ポセイドン構想』である。また、糖化発酵技術については、生の海藻からエタノールを生産できることから、東北大学佐藤實教授の研究成果を参考にした。
600万㎘/年のバイオ燃料を生産するために必要な海藻の量は、エタノール変換率20%から3,000万tとなる。この海藻を養殖するためのスケールイメージを図8に示す。加工工場を含めた養殖エリア全体の面積は約800㎞2で、ここに約5万台の養殖筏を33基の回転ブイで繋ぎ、潮流を利用して自然エネルギーのみで循環させる。
図9は、バイオリファイナリーの全体像を示す。流れ藻となった海藻は、細断工程、糖化工程、エタノール発酵工程、抽出工程を経て、バイオ燃料となる。生産された燃料は屋外タンクにいったん貯槽され、タンクローリーやタンカーで輸送する。
エタノール発酵後の残渣は、再処理することでウロン酸が抽出でき、このウロン酸から酢酸や乳酸などの有機酸を製造できる。また、再処理後の残渣は炭化水素を含んだ可燃性であり、この残渣を燃焼させることでコジェネレーションシステムを構築する事ができる。プロセスは多少異なるが『新生アポロ&ポセイドン構想』の香取主宰が出願した特許19)によれば、残渣を利用した火力発電は内部電力を十分まかない売電できるほどの発電量があるとしており、本システムにおいてもコジェネレーションのみで内部エネルギーを全てまかなえるものと考えている。

3-7 経済的効果
再生可能エネルギー増進という観点から、バイオエタノール生産における経済的効果について検討した。なお、コスト試算の前提として、年間エタノール生産量600万㎘、生の海藻からエタノールに変換するまでの歩留率20%を基準とする。
バイオエタノール600万㎘/年を生産するために必要な海藻養殖システムと加工発酵プラント全体の設備投資額を約1兆円(図8)と試算した。償却年数を定率10年とすると年間1,000億円を償却費として支出する。
労務費は、給与と福利厚生費などを含め1人1,000万円/年とし、従業員数は加工発酵業務に1,500人を雇い入れる。1年間の労務費は150億円となる。
養殖に必要な海藻の種苗代は、農林水産省の漁業経営調査から養殖わかめの種苗代(図10)を参考に13円/ℓと算出した。なお、ホンダワラは多年生の海藻であり、種苗代は毎年発生しないが、寿命が不明なため本試算では考えないものとした。
糖化酵素およびエタノール発酵に用いる酵母菌のコストは、経済産業省発表の「バイオ燃料開発の取組について」3)に記載されている、セルロース系バイオマスの糖化エタノール発酵コスト44~60円/ℓのうち中間の52円/ℓとした。
図11は、上記の条件で試算したバイオエタノール1ℓの製造原価(第1軸)と海藻の養殖量(第2軸)をエタノール変換歩留別に示したグラフである。また、右のグラフは、経済産業省がセルロース系研究開発事業として報告した2012年時点の国産バイオエタノールの製造原価であり、比較として挙げた。
本試算では、技術的に実現可能なエタノール変換歩留20%において、85円/ℓでの製造が可能であり、国産バイオエタノールの最安価格より13円も安価な試算結果を導いた。また、エタノール変換歩留を向上させることで、設備投資と原材料の投下抑制が図れ、大幅なコストダウンが可能になることを見出した。歩留を30%まで上げることで54円/ℓとなり、アメリカのバイオエタノール価格58円/ℓを下回る。さらに40%まで上げれば、政府が輸出可能とする40円/ℓが達成できる。これらのことから、今後のバイオ燃料の増進技術として、エタノール変換歩留向上が最重要課題であり、反応にCO2を大量散逸する微生物反応に拘らず、他分野の技術を広く取り入れた新変換技術の開発が望まれる。

3-8 環境保全効果
海藻の成長にはCO2が必要不可欠である。京都海洋センターの報告では、1m2で最大5kg以上のCO2を固定化するとしており、本構想の養殖量で年間485万tのCO2が固定化できる計算になる。また、ホンダワラの藻場1haで、窒素は188人分、リンでは63人分を吸収固定できると報告している20)。このように、海藻には環境保全の点でも優れた一面がある。

第4章 技術の拡張性、汎用性について

4-1 油脂の国内自給率増進の可能性
日本における油脂の総需要は2007年で305万t、うち食用は251万t、非食用は53万t
となっており、食用の割合が全体の8割以上を占めることからその確保は重要な問題である。また、日本は油脂の殆どを輸入(約89%)に頼っているのが現状であり、世界の油脂市場が抱える環境、国策、相場によって大きく左右され、安定供給が保障されている訳ではない。従って、日本における油脂の安定確保を実現するためには、国内における油脂の自給率を高める事が最も重要となる21)。
この様な背景から、本構想を油脂の国内生産に活用することは大きな意義がある。技術的にはグルコースを発酵させる酵母を油脂に変換できる菌に換えることで達成でき、先述の正木氏の酵母が適応できれば、図12に示すように国内需要の25%に当たる78万tの油脂が生産可能だ。なお、この生産量は乾燥した海藻を用いたときの数量であり、生の海藻から直接変換できる技術を開発すれば、バイオエタノール同様数百万tの油脂が生産可能になる。この規模の油脂が獲得できるとバイオディーゼルの分野でも世界市場において十分に競合できるようになる。バイオディーゼルは、軽油の代替だけでなく航空機の燃料としても使用できることから、その用途はエタノール以上と言える。しかし、グルコースからの油脂変換技術は研究成果も少なく、開発途上の段階にある。今後、油脂産業界が率先して技術開発を進め一日も早い実用化を実現しなければならない。

4-2 工業用原料獲得の可能性
塗料や樹脂の原材料であるオレフィンの元となるイソプロパノールやブタノールも酵母を換えることでつくり出すことができる12)。エネルギー問題と並んで工業用製品のバイオマス化は環境視点で重要な取り組みであり市場も大きい。ポリオレフィン(PE,PP)の国内生産量は2011年で約670万t22)、樹脂の平均価格を230円/kg23)とすると、市場規模は1兆5,400億円にもなる。これらのほとんどが石油を原料にしていることは言うまでもないが、このうちの何割かを国産の安価なバイオマス原料に置き換えることができれば、原料の安定供給、価格の安定化、CO2削減と、日本産業界全体に与えるインパクトは非常に大きい。

4-3 医薬品、化粧品、食品原料の生産
褐藻類の主成分であるアルギン酸は細胞壁を構成する多糖類で、構造的にはD-マンヌロン酸とL-グルロン酸からなるブロックポリマーである24)。この多糖の利用範囲は驚くほど広く、医薬品、化粧品などの粘性剤、ゲル化剤、安定剤、保湿剤ほか、吸汗パウダーの基材、歯科の印象材、フィルムの成形材など、食品については、飲料の安定剤、懸濁剤、アイスクリームの賦形剤、人口イクラの皮膜、更に、腸内でほとんど分解されないことから良質の整腸剤の原料
としても利用されている。また、ヌメリ成分に含まれる硫酸多糖であるフコイダンは、アレルギーや癌の治療薬であるインターフェロンの産出を高める効果があり、他には抗血液凝固剤としても使われている25)。
この様に、褐藻類は非常に利用価値の高い作物であり、安価に大量生産できるようになれば多くの業界でメリットが生まれる。なお、本提案の規模で年間450万㎘の多糖を生産することができる計算だ(図12)。
おわりに
稼働の有無に関わらず日本の原発54基を維持するために毎年1.3兆円のコストがかかるという報道があった。本構想も1兆円規模の大事業であるが、原発のような副作用はなく、日本のエネルギー環境を大きく好転できる可能性があるのであれば、未来への投資としてチャレンジする意義があるのではないか。ではその実現性はどうだろうか。
本構想は、油脂産業をはじめとする日本の産業界が長年培ってきた技術の集合体であり、実現性は極めて高いと考えている。積み上げの技術は大きなイノベーションを生まないと言われるが、反面一つひとつの技術完成度は高く、確実なモノづくりを実践するうえでこれほど心強いものはない。この信頼性の高い技術に、日々開発が進む革新的な新規技術を融合させることで、別次元のアウトプットを導き出すことが、我々油脂産業界に託された役割と言える。本構想は、未利用の海に目を向け、自然エネルギーである潮流を動力源とした海藻の自動養殖システムと、先進的なバイオテクノロジーを融合させることで、1リットル85円と云う既存技術を凌駕するコストを導き出すことができた。また、将来的には、酵母菌の変換効率向上による更なるコストダウンや、油脂やオレフィンなどへの適応の可能性も示した。
既に石油資源のピークアウトは現実化し、新興国の経済発展や途上国の人口増加を背景に資源の獲得競争は避けられない。このような状況において、食料との競合や環境破壊を起こさない真に有用な次世代バイオ燃料増進技術を世界に先駆けて開発することは、技術立国である日本の技術レベルの高さを、再度世界に向けてアピールするうえでも重要な意味を持っている。その中で、本構想が新たな技術開発を模索している研究者のヒントとなり、油脂産業を含めた日本産業界全体の発展を促進する推進力になれば幸いである。

参 考 文 献
(1)参議院HPより引用,山下慶洋(農林水産省),「第二世代バイオ燃料の可能性 ~食
料問題とエネルギー問題の解決に向けて~」,
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2009pdf/20090801075.pdf (2013/6/1参照)
(2)農林水産省HPより引用,「バイオマス・ニッポン総合戦略」 平成18年3月31日閣議決定
http://www.maff.go.jp/j/biomass/pdf/h18_senryaku.pdf (2013/6/24参照)
(3)新エネルギー・産業技術総合開発機構HPより引用,資源エネルギー庁,「バイオ燃料開発の取組について」(平成25年度概算要求事業等)
http://www.nedo.go.jp/content/100513589.pdf/ (2013/6/3参照)
(4)高多理吉(福岡工業大学),「マレーシア・パーム油産業の発展と現代的課題」
http://www.iti.or.jpkikan74/74takata.pdf / (2013/6/3参照)
(5)日経ビジネスon lineより引用,
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080707/164695/ (2013/6/6参照)
(6)ロイターより引用,
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE87901I20120810 (2013/6/6参照)
(7)社団法人日本土木工業協会,
http://www.nikkenren.com/archives/doboku/ce/ce1007/tokusyu_05.html (2013/6/3参照)
(8)京都大学HPより引用,
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/110428_1.htm (2013/6/6参照)
(9)東北大学HPより引用,「海藻からの高効率エタノール生産技術の開発」,
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohoku_univ_press_20100714_1.pdf (2013/6/6参照)
(10)正木和夫(酒類総合研究所),「セルロース系バイオマスから軽油代替燃料油の生産」,『Cellulose communications』,167頁~172頁,2010年
(11)ガベージニュースより引用,
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/05/4002013.html
(2013/6/24参照)
(12)地球温暖化対策 研究最前線・海洋バイオマス/三菱総合研究所 アポロ&ポセイドン構想「海藻からバイオ燃料大量生産」,『環境施設』,vol.109,68頁~75頁,2007年
(13)東京三菱UFJ銀行HPより,北村広明(三菱UFJ銀行),「アジア諸国の賃金比較」,
http://www.bk.mufg.jp/report/aseantopics/ARS20130510.pdf (2013/7/2参照)
(14)電気連合HPより引用,「東アジア電機産業の人件費コストと競争力」,
http://www.jeiu.or.jp/common/pdf/vol.9%20labor%20cost.pdf (2013/7/2参照)
(15)農林水産省HPより引用,水産庁栽培養殖課,非公68-4,
http://www.maff.go.jp/j/council/hyoka/h15_2/pdf/14_shudanh_68.pdf (2013/7/5参照)
(16)村上和男,「潮流の観測と解析」,
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00027/1983/19-B08.pdf (2013/5/24参照)
(17)実践気象学講座より引用,http://breeze-surfers.jp/WIND2/naminokouza/naminokouza.HTML (2013/7/15参照)
(18)京都府HP_季報_第83号ホンダワラの種苗生産と海面養殖より引用,
http://www.pref.kyoto.jp/kaiyo2/kiho83-top.html#mokuzi (2013/6/6参照)
(19)特開2008-271910
(20)京都府HPより参照,「ホンダワラ藻場の環境浄化機能」,
http://www.pref.kyoto.jp/kaiyo/documents/kiho86.pdf (2013/6/6参照)
(21)(財)油脂工業会館,「油脂原料をどうする」,
http://www.yushikaikan.or.jp/pdf/kenkyukai20.pdf (2013/9/1参照)
(22)石油化学工業協会 主要製品のメーカー別生産能力ポリオレフィン(2011)より
http://www.jpca.or.jp/62ability/2p_olefin.htm (2013/9/1参照)
(23)ダイケン化成株式会社 2013年8月1日(木) <日経ニュース> 「主要相場 マンスリー」より,
http://www.daikenkasei.com/news/aydiary.php (2013/9/1参照)
(24)伏谷伸宏監修,『マリンバイオテクノロジー -海洋生物成分の有効利用-』,185頁,CMC出版,2005年初版発行
(25)井上勲,『藻類30億年の自然史』70頁,東海大学出版会,2006年発行

(注1)特許出願中
1
図-1 世界のバイオエタノール生産量の推移
(出典:ブラジルにおけるバイオ燃料政策 農林水産政策研究所 小泉達治
農林水産政策研究所研究成果報告会(2011年8月30日))
図-2 世界のバイオディーゼル生産量の推移
(出典:ブラジルにおけるバイオ燃料政策 農林水産政策研究所 小泉達治
農林水産政策研究所研究成果報告会(2011年8月30日))
2
図-3 海藻養殖方法
(出典:特開2008-271910 発明者 新生アポロ&ポセイドン構想 香取義重)
図-4 潮流を利用した海藻の自動養殖システム注1)
3
図-5 回転ブイ 潮流を回転力に変換する技術注1)
図-6 回転ブイ 潮流の向きが変わっても回転方向を維持するメカニズム注1)
4
図-7 外洋における栄養源供給方法注1)
図-8 海藻養殖エリア スケールイメージ(エタノール変換歩留20%)
5
図-9 バイオリファイナリー全体像
図-10 養殖わかめ支出内容から種苗代試算
(出典:農林水産省 漁業経営調査 平成23年度海面養殖業より)
6
図-11 バイオエタノール1リットルあたりの製造原価比較
(出典:右グラフ 資源エネルギー庁,「バイオ燃料開発の取組について」(平成25年度概算要求事業等))
図-12 海藻バイオリファイナリー応用と展開
平成26年 2 月21日
〒103-0027 東京都中央区日本橋3-13-11
一 般 財 団 法 人 油 脂 工 業 会 館
東京03(3271)4307(代表)
http://www.yushikaikan.or.jp

非食用バイオマスの稲わらから低コストなバイオエタノール製造技術を確立 :川崎重工

非食用バイオマスの稲わらから低コストなバイオエタノール製造技術を確立

2013年05月30日
http://www.khi.co.jp/news/detail/20130530_1.html


川崎重工は、農林水産省の「ソフトセルロース利活用プロジェクト」において取り組んできた、稲わらを原料とするバイオエタノール製造実証試験を完了し、非食用バイオマスである稲わらから低コストなバイオエタノールを製造する技術を確立しました。
本プロジェクトは、農林水産省の公募事業で、非食用の未利用資源である稲わら等のソフトセルロースからバイオ燃料を製造する技術の確立を目的としたものです。当社は、2008年度から2012年度の5年間にわたり、秋田県の全面的な支援のもとで、(社)秋田県農業公社とともに本プロジェクトに取り組んできました。
今回の実証試験では、稲わらの糖化工程において当社新技術である「熱水式バイオエタノール製造技術」を採用しています。従来の技術では、糖化工程に硫酸や酵素を使用する必要があり高コストとなる問題がありましたが、当社の技術は熱水のみで糖化処理を行うことができるため、環境性・経済性に優れています。また、熱水の条件を変更することによって、稲わら以外のソフトセルロースの糖化処理も可能です。
当社は、2009年11月、秋田県潟上市に日産200リットルの生産能力を持つ製造実証プラントを設計・建設し、2010年10月には秋田県の大潟村ソーラースポーツラインで、本プラントで製造したバイオエタノールを使用した自動車の走行実証試験に成功しました。その後も、稲わらの前処理、糖化、発酵、蒸留および無水化まで一貫した実証プラントを連続稼動させ、JIS(※1)に適合したバイオエタノールを安定して製造可能であることを確認し、商業規模で1リットルあたり40円の製造コスト(※2)を実現するバイオエタノールの製造技術を確立しました。
化石燃料を代替するクリーンエネルギーとして注目されるバイオエタノールは、穀物やでんぷんなど食用バイオマスから製造する技術が先行して普及していますが、世界的な食糧不足が懸念される現在、稲わらなどの非食用バイオマスからバイオエタノールを製造する技術の確立が喫緊の課題となっています。
当社は、今後もバイオマスや風力、太陽光などの再生可能エネルギーの有効利用を促進する最新技術の開発や拡販を通じて、温室効果ガス排出量削減や資源の有効利用による循環型社会構築に貢献していきます。

※1JIS :自動車ガソリン用として使用される燃料用エタノールについて、品質項目と試験方法を規定したもの。
※2製造コスト:稲わらを原料としてエタノールを製造するまでの費用
上記費用には、稲わらの収集運搬費、バイオマスボイラ燃料費や製造設備償却費は含まれていない。

□ 「ソフトセルロース利活用プロジェクト」プロジェクト体制
 川崎重工業株式会社 : エタノール製造、エタノール車(100%)走行実証を担当
秋田県農業公社 : 稲わら収集運搬実証を担当

□ バイオエタノール製造実証設備の概要
 (1) 設置場所秋田県潟上市昭和工業団地内
 (2) 生産能力(最大)200リットル/日
 (3) 敷地面積4,800m (80m × 60m)
 (4) 製造エタノール濃度99.5vol%

2014年4月26日土曜日

Beautiful Japan: Ashikaga Flower Park (Relax video) HD

Beautiful Japan: Ashikaga Flower Park (Relax video) HD  



公開日: 2012/04/06
Wisteria blossoms are amazing! ♡
hope you like it^^


2013.5.3 あしかがフラワーパーク(大藤・八重藤・白藤)
  


公開日: 2013/05/03
栃木県指定天然記念物の樹齢145年の大藤、世界でも珍しい八重藤、大長藤、白藤のト­ンネルなど、園内の花が咲き乱れる花の楽園です。


Rooting wisteria "fuji" フジ(藤、学名: Wisteria floribunda)  

公開日: 2012/05/10
Rooting フジ(藤、学名: Wisteria floribunda)

2014年4月25日金曜日

High Energy Laser Destroys Rocket!

High Energy Laser Destroys Rocket!  



公開日: 2013/05/09
The Lockheed Martin Area Defense Anti-munitions (ADAM) prototype laser weapon system successfully destroys a Qassam-like rocket target in an operationally representative free-flyer scenario at a range of 1.5 kilometers on April 22, 2013, replicating similar demonstrations conducted starting in March 2013. For more information, go to: www.lockheedmartin.com/adam


Tesla Laser Weapon System (LaWS) (HD)  



公開日: 2013/04/11
U.S. Navy Introduces New Infrared Laser Weapon: The Laser Weapon System (LaWS) (VIDEO)
In response to Iran's ongoing development of drone technology, the U.S. Navy has unveiled a new infrared laser weapon named The Laser Weapon System (LaWS). It will be deployed to the Persian Guld in 2014.

People if you find this informative can you please subscribe to my channel thank you

According to the description released by the U.S. Navy, "The Laser Weapon System (LaWS) temporarily installed aboard the guided-missile destroyer USS Dewey (DDG 105) in San Diego, Calif., is a technology demonstrator built by the Naval Sea Systems Command from commercial fiber solid state lasers, utilizing combination methods developed at the Naval Research Laboratory."

"LaWS can be directed onto targets from the radar track obtained from a MK 15 Phalanx Close-In Weapon system or other targeting source. The Office of Naval Research's Solid State Laser (SSL) portfolio includes LaWS development and upgrades providing a quick reaction capability for the fleet with an affordable SSL weapon prototype. This capability provides Navy ships a method for Sailors to easily defeat small boat threats and aerial targets without using bullets."

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Navy Laser Weapon System LaWS will be deployed in 2014



公開日: 2013/04/09
The U.S. Navy has unveiled a futuristic new ship mounted infrared laser weapon that officials say could be used to shoot down drones and disable other ships, all without significant costs for ammunition.

The Navy said it intends to deploy the weapon, the Laser Weapons System (LaWS), to the Persian Gulf area in 2014 in what some are saying is a response to Iran's ongoing development of a fleet of drones.

Navy officials will install the high-powered laser weapon on the USS Ponce, which is responsible for naval operations in the Persian Gulf area and the Horn of Africa, over the next year, according to NBC News. The laser will become fully operational by summer 2014.

Officials said LaWS may initially be used for encounters with antagonizing small boats and vessels, which Iran has been known to operate, that pose a threat to larger Navy ships. But the high-powered new technology could eventually be used to combat airborne threats, including missiles and drones.

The firepower released from LaWS, in the form of a high-powered infrared laser, can strike down drones in seconds flat.



 

2014年4月24日木曜日

米・オバマ大統領 皇居・東庭で歓迎行事受けた後、首脳会談へ

安倍首相、オバマ首相ときょう会談 強固な日米関係アピールへ(14/04/24)  



公開日: 2014/04/23
安倍首相は24日午前、アメリカのオバマ大統領と、東京・元赤坂の迎賓館で首脳会談を­行う。TPP(環太平洋経済連携協定)や安全保障問題などについて話し合い、強固な日­米関係を内外にアピールしたい考え。

http://www.fnn-news.com/news/headline...




皇居でオバマ大統領の歓迎行事 夜には両陛下主催の宮中晩さん会(14/04/24)



公開日: 2014/04/23
日米首脳会談に先立ち、アメリカのオバマ大統領の歓迎行事が24日、皇居で行われ、天­皇皇后両陛下が出席された。夜には、両陛下主催の宮中晩さん会が開かれる。

http://www.fnn-news.com/news/headline...



米・オバマ大統領 皇居・東庭で歓迎行事受けた後、首脳会談へ(14/04/24)



公開日: 2014/04/23
来日中のアメリカのオバマ大統領は、皇居・宮殿前の東庭で歓迎行事を受け、その後、元­赤坂の迎賓館で、日米首脳会談が始まった。

http://www.fnn-news.com/news/headline...






オバマ大統領「人生で一番おいしいすし」

http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20140424-1289971.html

オバマ米大統領が23日夜、2010年11月以来、約3年半ぶりに来日した。同国大統領としては18年ぶりの、国賓待遇。日本最初の夜を演出したのは、世界的に有名な東京・銀座のすし店「すきやばし次郎」だった。主催した安倍晋三首相、キャロライン・ケネディ駐日米大使らと、異例の「国賓すし会談」に臨み、会談後、「人生の中でいちばんおいしいすしだった」と述べた。世界的VIPが現れた夜の銀座は、超厳戒態勢が敷かれた。
オバマ大統領は午後7時前、大統領専用機エアフォースワンで羽田空港に到着。都内のホテルに立ち寄った後、米国から持ち込んだ、特殊な防弾ガラスを装着した大統領専用車「キャデラック・ワン(通称ビースト)」で「すきやばし次郎」に向かった。海外でも知名度が高いすし職人、小野二郎さん(88)の店だ。
先着した安倍晋三首相から約15分後、店に到着したオバマ氏は「シンゾウ」と、名前で呼び掛けた。「How are you?(元気ですか)」と応じた首相と握手し、カウンター席に隣同士で座り、すしをつまんだ。2人ともノーネクタイ。食べたネタは明かされなかったが、2009年の初来日時、オバマ氏は「神戸ビーフとマグロが食べたい」と希望。マグロや旬のはまぐりなどが供されたとみられ、首相が日本酒をお酌する場面もあった。
今日24日の日米首脳会談では、TPP交渉や日米安保など懸案が待ち受ける。その前に、まずは「率直な意見交換」(関係者)をしたい首相が、同店を夕食会の場所に選択。小野氏のドキュメンタリー映画を見ていたオバマ氏が快諾した。
ハンバーガー好きのオバマ氏だが、ハワイで育ち、魚も好物。首相によると、オバマ氏は「すしはずいぶん食べてきたが、人生の中で一番おいしいすしだった」と喜んだという。「オバマ氏が日本食、特にすしが大好きだとうかがった。えりすぐりのすしを味わっていただこうと思った」。約1時間半の会食では、「さまざまな課題について話した」という。
通常、国賓の要人は東京・赤坂の迎賓館に宿泊、敷地内で夕食会が催されることが多いが、今回オバマ氏はホテルに滞在。銀座ですしを楽しむ異例の形となった。ミシェル夫人の代理でファーストレディー役を担うキャロライン・ケネディ駐日米大使も同席。和食がユネスコ無形文化遺産に選ばれたこともあり、日本食文化の発信も兼ねられた。
◆要人ランクメモ 日本における外国要人の迎え方には、(1)国賓(国家元首、王族)を筆頭に、(2)公賓(元首、皇太子、王族、首相など)(3)公式実務訪問賓客(国公賓に準じる者)(4)実務訪問賓客(同)(5)外務省賓客(閣僚、主要国際機関の長)の5種類がある。国賓は、政府が招く外国賓客のうち最も手厚い待遇で迎える公人。宮中行事も含まれ、最低2泊3日以上の滞在が必要。政府が負担する滞在中の経費は約2500万円で、年間2件程度。日本出発の際には、天皇、皇后両陛下が滞在先まで出向き、見送られる。
▼すきやばし次郎 1965年(昭40)、東京・銀座のビル地下1階に開店。店内はカウンターのみ10席で、メニューはおまかせコース(3万円~)のみ。グルメ格付け本「ミシュランガイド」東京版で、7年連続で最高の3つ星に輝いている。店主の小野二郎氏は40歳を過ぎたころから、すしを握る手の柔らかさや、しみのない美しさを保つため、外出の際は手袋を着用。自宅から店まで約40分歩くなど、すし職人として徹底した哲学を持つことで知られる。米国では11年、小野氏の仕事ぶりを追ったドキュメンタリー映画「二郎は鮨の夢を見る」(デビッド・ゲルブ監督)が公開。国際的にも知名度が高く、ハリウッド俳優など海外セレブにもファンが多い。店のホームページによると5月末まで予約で満席という。
 [2014年4月24日9時17分 紙面から]





Live streaming video by Ustream


4月24日(木)、オバマ大統領スピーチのUstream中継予定

平成26年4月24日(木)、オバマ大統領が日本科学未来館に来館される予定です。
日米の科学協力についての大統領のスピーチは、当日15:40頃にUstreamで中継する予定ですので、ぜひご覧ください。

2014年4月22日火曜日

Paper materials: CELBIOTECH - Engineering and Biotechnology of Lignocellulosics and Paper Materials

Paper materials: CELBIOTECH - Engineering and Biotechnology of Lignocellulosics and Paper Materials  



公開日: 2014/02/26
The scope of the CELBIOTECH group encompasses engineering and biotechnological research into lignocellulosic and paper materials.


Industrial Fermentation -- creating new products from wood


公開日: 2013/07/28
Scion's industrial fermentation platform can be used to make microbially-produced enzymes, biopolymers, modified sugars, biofuels, and bioplastics (via a process of microbial fermentation). This is a key step in our biorefinery research.


TBS「夢の扉+」6月30日 #109「木材を自由に加工し"素材革命"を!」


 
公開日: 2013/06/23


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木材のプラスチック化
本間千晶

http://www.fpri.hro.or.jp/rsdayo/10103040910.pdf

ここまで木質材料を溶かして使う技術として,バイオオイル製造技術,液化技術について紹介しました。
これらは主に熱処理と化学反応によって木材を分解することが特徴です。一方,木材の構成成分をできるだけ高分子の状態に保ちながら,加熱による軟化や,有機溶媒による可溶化などプラスチックと同様の性質に変換する技術があります。白石らは,木材の脂肪酸エステル化やエーテル化により加熱による軟化,熱流動を示す性質を付与できることを報告しました1)。これは木材の化学修飾による熱可塑化といわれ,生分解性プラスチック製造技術の一つとして注目されています。
ここでは化学修飾による木材のプラスチック化技術について紹介します。

プラスチック化木材の用途
 木材をプラスチック化すると一般のプラスチックと同様に金型を用いた成型が可能で,トレイ等の試作品製造例が報告されています2,3)。ベンジル化木材はスチレン系プラスチック材料に性質が近いとされることから,汎用プラスチック材料と置き換えることも可能と思われます。最近発泡化についての報告もあり,発泡スチロールの代替材料としての可能性もあります4)。
オリゴエステル化木材についても熱圧成型材料,射出成型材料,押し出し成型材料の試作例が報告されています5)。具体的には,コーヒーカップホルダー,ドアハンドル,テーブルトップ,粉体塗料,ボタン等が提案されています。

プラスチック化の概要
 木材構成成分の一つセルロースの OH 基をエーテル化,エステル化等の化学修飾により,別の形に変えることによって,プラスチック化は可能となります。化学修飾のみでプラスチック様の性質が得られなくても,あるいは無処理木粉でも,可塑剤や他のプラスチック材料と加熱しながら混練することによってプラスチック化が可能な場合もあります。木材のプラスチック化では下式のようにRもしくはR'の異なる薬剤を導入する様々な方法が提案されています。代表的なものにベンジル化,オリゴエステル化等があります。以後主にベンジル化木材について紹介します。

(エーテル化)
 Cell-OH + NaOH → Cel-ONa + H2O
 Cell-ONa + R-CH2-Cl → Cell-O-CH2-R + NaCl
(エステル化)
 Cell-OH + R'-COOH → Cell-OOCR' + H2O
 

ベンジル化木材の性質
 

 液化木材は黒褐色となりますが,ベンジル化木材は,黄または橙のような色になるようです。シートに成型すると透明になり,文字が透けて読める程度になります。
 ベンジル化木材は可塑剤の添加や他のプラスチック材料と混合することによって,硬さや伸びを制御でき,ポリエチレン,ポリスチレン等熱可塑性プラスチックと同様の性質を付与することができます。
 もし天然材料由来の可塑剤を使用できれば,プラスチック化木材の天然素材としての度合いが高くなります。一例として,可塑剤としてエポキシ化大豆油を用いたベンジル化木材との複合化による物性変化に関する報告6)があります。エポキシ化大豆油の含有率の上昇に伴い,軟化温度が下がる傾向がみられ,熱流動開始温度もおおむね下がる傾向がみられました。また引っ張
り強度試験では,引っ張り強度は低下する一方,破壊伸張度が伸びる傾向がみられました。ベンジル化木材自体はスチレン系プラスチック様の性質を持つとされますが,エポキシ化大豆油との複合化によりポリエチレン様の性質が付与できることが示されました。

 ベンジル化木材の生分解性
 このようにベンジル化木材が他のプラスチック材料と同等の性能を持つこと,他の天然素材との複合化も可能であることが示されました。それでは生分解性についてはどうでしょうか?生分解性プラスチックといえるのでしょうか?
 ベンジル化木材と生分解性プラスチックとされるポリカプロラクトンとの複合体の生分解性に関する報告7)例があり,光分解や活性汚泥中での分解試験結果などから生分解性を有するとしています。またベンジル化木材単体での報告例もあります。ベンジル化木材の発泡化および生分解試験に関する報告4)では,光分解,海中,土中,活性汚泥中での試験の結果,生分解性を有すると結論づけています。

 おわりに
 ベンジル化木材については物性試験だけでなく,毒性評価,生分解性試験等が多岐にわたって報告されています。またオリゴエステル化木材は民間企業が積極的に開発に取り組んでいます。製品化の試験も行われていることから,条件さえ整えば実用化されるものと思われます。
 これまでに紹介した木質材料を原料とした樹脂原料,プラスチック材料等は,既存の材料と比較して十分な性能を持ちますが,製造コストの問題から広く用いられるには至っておりません。しかし近年,地球温暖化防止,資源リサイクルといった環境保護の動きが急速に進展しています。したがって,こうした天然材料を原料とした新素材への期待はますます高まるものと思われます。

 参考資料
1)白石信夫:高分子加工,31,500-505(1982).
2)“木質新素材ハンドブック”木質新素材ハンドブ
  ック編集委員会編,技報堂出版,(1996).
3)“木質新素材技術研究成果報告書”,木質新素材
  技術研究組合編,1996年.
4)“機能性木質新素材技術研究成果報告書”,機能
  性木質新素材技術研究組合編,2000年.
5)上田実:第30回木材の化学加工研究会シンポジウ
  ム講演集,27-33(2000)
6)本間千晶ほか3名:Proceeding of PacificrimBio-based
  Composite Simposium,“Chemical Modification of
  Lignocellulosics”,140-146(1992).
7)吉岡まり子ほか3名:Proceeding of      
PacificrimBio-based Composite Simposium“Chemical
  Modification of Lignocellulosics”,155-162(1992).
(林産試験場 化学加工科)