2014年12月19日金曜日

福島原発からどのくらい放射能は放出されたのか?1 ~今までの経緯を加味した存在する放射能量~ // 2~放出された可能性のある放射能量を推定する~

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2011-07-21

福島原発からどのくらい放射能は放出されたのか?1~今までの経緯を加味した存在する放射能量~

前回(リンク)(リンク)は福島原発にある放射能量の推定を行いました。今回はそのうちどのくらいの放射能が放出されたのか?を推定していきたいと思います。

推定していくにあたって、まずこれまでの現状を加味しながら改めて前回の数値を精査していきます。

☆☆☆福島第一原発の現状
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在1~3号基の原子炉ではメルトダウン及びメルトスルー(圧力容器貫通)しているとされています。さらには、一部の情報ではメルトアウト(格納容器貫通)している可能性もあるという状況にあります。
「溶けた核燃料であるウランの塊=溶融体が、格納容器の底をも破り、原子炉建屋地下のコンクリートを溶かして地面にめり込んでいるのではないかと考えています。核燃料の炉心部分は、2800℃を超えないと溶けません(現在の温度は高い放射線量のため測定不能)。溶融体の重量は100tにもなります。 圧力容器や格納容器の鉄鋼は1500℃程度で溶けてしまいますから、溶融体は原子炉建屋地下の床に落ちているはずです。その一部は地下の床を浸食し、一部 は汚染水に流され周囲の壁を溶かしているでしょう」
 これは核燃料が原子炉建屋の外部に直接漏れ出て、周囲に超高濃度の放射性物質を撒き散らす「メルトアウト」と呼ばれる最悪の状態だ。
現代ビジネス様より引用
これらの現状も踏まえた上で、福島第一原発の「放射能量」と、「どのくらい放射能は放出されたのか」を推定していきたいと思います。

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☆☆☆より実態に近くなるための放射能量の推定

☆短半減期の放射性物質は除く
半減期は物質毎に数分のものもあれば、数年や数億年など様々です。地震が起きてから数時間後にメルトダウンした間に数時間のタイムラグがあるので、実態上その間に放射能が無くなっていっている物質があります。そこで、「半減期が数時間以下のものは無くなったもの」として推定します。

因みに、放射能として用いている「ベクレル」とは、単位時間(秒)当りの崩壊回数(=放射線の出る回数)を意味しています。ここで「半減期が短い」ということは、「崩壊回数当りの時間が短いこと」を意味していますので、逆の意味で捉えると、「時間当りの崩壊回数が多い」ことを示し、放射能が非常に高くなります。

 今回の検証では、これらのうち半減期が数時間(=10-3年=8.8時間)以下のものは無くなったもの」として除いています。

但し、以下の短半減期核種
・Y(イットリウム)   ※親核種はSr(ストロンチウム)
・Ba(バリウム)    ※親核種はRu(ルテニウム)
・Rh(ロジウム)    ※親核種はSr(セシウム)
・Pr(プラセオジウム) ※親核種はCe(セリウム)
に関しては、より半減期の長い親核種が存在する為、それらの親核種が存在する間その崩壊により新たに生成され続けます。

したがって以上の4つの核種に関しては「放射能は残り続ける」と判断し、放射能量は加味してあります。

参考:使用済み核燃料の半減期 ATOMICA使用済み燃料中の放射能 ATOMICA

上記の点に加え、前回の表から精査して作成しなおした放射能量表は以下の通りです。
※単位は比較的聞き覚えのある「テラベクレル」に揃えて表記していきたいと思います。
1)3月11日時点で炉内に存在した実態上の放射能(推定)量
原子炉内に存在した放射能量:2.06×10^25Bq(ベクレル)
(10の12乗が「兆=テラ」なので、炉内だけで“20.6兆テラベクレル”となります)
※表の見方、根拠等は前回の記事(リンク)をご参照ください。

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2)3月11日時点で使用済み核燃料プール内に存在した実態上の放射能(推定)量
使用済み核燃料プール内に存在した放射能量:9.15×10^25Bq(ベクレル)
(10の12乗が「兆=テラ」なので、プール内だけで“91.5兆テラベクレル”となります)

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3)「炉内」と「使用済み核燃料プール内」の総合計
福島第一原発に3月11日時点で存在していた放射能量の総量は
2.06×10^25Bq + 9.15×10^25Bq =1.12×10^26 Bq(ベクレル)

(10の12乗が「兆=テラ」なので、福島第一原発全体で“112兆テラベクレル”となります)

☆1~3号基は「再臨界」によって増加する放射能を考慮する
上記の放射能量の表は3月11日以前までに存在した放射能量の推定です。
しかし、実は1~3号基はメルトダウン及びメルトスルーしていたという事実が発覚したので、その時点から、さらに放射性物質は増えていくことになります。


したがって、上記の数値(3月11日時点)から「再臨界分」を考慮する必要があります。

※厳密に言えばこの間に崩壊していく放射性物質は残っていますが、残っているもののほとんどが概ね長半減期のものなので、一旦無視しています。

☆メルトダウンによる「再臨界分」はどのように想定するか
前回の記事(リンク)では「炉内燃焼(反応)分」は年間1/4ずつ燃料交換することを考慮して、ある時点の炉内燃料年数(4+3+2+1)年/4=2.5年から、4年間燃焼を100%として(2.5年/4年)%=62.5%(これをBとする)と想定しました。

したがって残りの37.5%(これをAとする)は「新品」の燃料のまま残っているということになります。
この「37.5%の量の新品A」の燃料が「再臨界」に達し、燃焼(=反応)することになるので、この燃料も4年間で100%燃焼(=反応)することになります。

ここで1ヶ月毎に置き換えると、「新品A」は1/48ヶ月=2.08%ずつ「反応後B」に変わっていくことになり、37.5%×2.08%=0.78%ずつAからBへ移行することになります。


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これを放射能量として、改めて表にまとめると以下のようになります。

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一見すると、ほとんど変化がないように思えますが

3月11日から4ヶ月後の7月11日時点では1~3号機のみで1.15×10^25-1.11×10^25=4×10^23Bq(ベクレル)も放射能が増加していることになるのです。

☆☆☆まとめ
放出量は次の記事で取り上げるので、放出量を加味していない7月11日時点想定存在総量をまとめると、以下のようになります。

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 炉  内 :20.6兆テラベクレル
燃料プール内:91.5兆テラベクレル
 再臨界増分:4,000億テラベクレル
合計112.5兆テラベクレルという放射能量になることがわかりました。

次回は本題の「どれだけ放出されたのか?に入っていきます。

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2011-07-22

福島原発からどのくらい放射能は放出されたのか?2~放出された可能性のある放射能量を推定する~

前回の記事では福島第一原発にある放射能存在量の精査を改めて行いました。

今回はその数値を元に、「どれだけ放出されたか?」について推定した結果、以下のようになりました。

 (※7月26日時点で修正しました)
(※テラ=兆=10^12)

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7月11日(震災から4ヶ月)までに放出した放射能量は

『317万テラベクレル(推定値)』です。

※ちなみにこの数値はヨウ素換算していない数値なので、換算すると数値としてはもっと大きくなることが予想されます。

※またチェルノブイリでは520万テラベクレルが放出されたと言われており、しかもその数値はヨウ素換算されている数値です。

ではどうやって推定していったのか、中身を見ていきましょう。
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☆☆☆大気中に放出された放射能を推定する
☆爆発時の放出量を推定する

地震のあった3月11日~3月22日までの約10日間は、1号機から3号機までは爆発があり、4号機でも火災事故などが起こっています。原子力委員会及び保安委員会の発表している数値はあまり参考にならないので、海外からのデータを元に推定していきます。
>福島原発の事故により大気中に放出された放射能については、フランスIRSNがいち早く試算結果を発表しています。
これによれば、3月22日までに
・希ガス  2E18 ベクレル (2.0×10^18ベクレル)
・ヨウ素  2E17 ベクレル (2.0×10^17ベクレル)
・セシウム 3E16 ベクレル (3.0×10^16ベクレル)
・テルル  9E16 ベクレル (9.0×10^16ベクレル)
参考として、上記の放射性元素の値はチェルノブイリの事故の推定放出量の約10%
に相当しますが、これは2011 年3 月22 日現在のデータに基づく最初の評価であるとの注釈があります。
ひかるのぶろぐ様より抜粋)
※ちなみに上記のデータは“ヨウ素換算する前の値“を用いているので注意してください。
(今回の放射能量の推定はあくまで“物理的な量として”放出された量を求めることを目的にしています。)

さて、上記の数値を合計すると10日で2.32×10^18ベクレル(232万テラベクレル)放出されたことになります

 他方、原子力安全保安院の発表では、「事故後約1週間で77京ベクレル(=77万テラベクレル)」と発表されています。しかし、この値は「ヨウ素とセシウムのみの数値」とされており、その他の放射能量が公に出てきていないため、妥当性に欠けます。

よって、より妥当性の高いと思われるフランスIRSNが発表した数値の『10日で2.32×10^18ベクレル(232万テラベクレル)』という値を爆発した時の放出量とします。

では次に爆発がいったん収まった後はどれくらい放出されているのでしょうか。

☆“常時”大気中に放出される放射能量を推定する
1)気体に変化した放射能が大気に放出する⇒「沸点別」に検証
1~4号基までは水素爆発によって、建屋及び圧力容器に穴があいていることに加え、内部の圧力制御の為に常にベントしていることから、気体となって大気に常時放出していることになります。
そこで、福島原発内に存在する放射性物質の内、炉内温度によって「気体」になったものは大気に放出されていくこととし、その為に「沸点別」に物質を並べ替えて見ていきます。
現在、ストロンチウムが外部で検出されている為、沸点がストロンチウムの沸点(1384℃)以下の物質は常時大気へ放出されていると仮定します。(※表の緑色の部分の元素)
※但し、炉内温度は常に1384℃以上というわけではないし、実際の温度は不明な点も多いです。ですが、事実ストロンチウムが検出されていること、また、他の気体化した微粒子などと一緒に外部へ放出することからも今回は“ストロンチウムの沸点以下のものは大気から放出する”と仮定できると判断しました。

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2)「ヨウ素」「セシウム」以外の大気放出された放射能量を推定する
公式発表される放射能量はそのほとんどが「ヨウ素とセシウムのみ」である為、その他の放射能についても推定する必要があります。
そこで、まず
前回の「福島第一原発全体の放射能量」から、「ヨウ素及びセシウム」の総量を算出します。そして、その総量と現在発表されている「大気放出したヨウ素及びセシウム」の比率を出すことで、“大気への放射能放出比率”を求めました。
ここでも一旦人体等への影響は無視して、「物理的な量として放出された量」を求めているので、“ヨウ素換算値を加味していない放射能量”を用いていることに注意して下さい。

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前回の表を元に、ヨウ素とセシウムの放射能総量は、炉内総量と使用済みプール内総量を合計して、上記の表より
『ヨウ素とセシウムのみの存在量A』は1.44×10^21Bq(14.4億テラベクレル)となります。
次にそれぞれの元素の『1日あたりの放出量B』は、以下の記事の数値を元に推定します。
>5日に福島第一原発から大気に放出された放射性物質の推定値は、ヨウ素131が毎時0・69テラベクレル、セシウム137が同0・14テラベクレル。
どうなる福島第一原子力発電所様より抜粋)
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上記のように『一日あたりのヨウ素とセシウムの放出量合計B』は1.992×10^13Bq/日(19.9テラベクレル/日)となります。

したがって、福島原発から1日当たりに放出される大気放出量比は
1.992×10^13Bq/日 / 1.44×10^21Bq = 1.38×10^(-8)(一日あたり)となります。
この大気放出量比を用いて、上記で挙げたストロンチウムの沸点以下の放射能1日あたりの大気放出量をまとめると以下のようになります。

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したがって、常時大気へと放出されている放射能量は
1日あたり7.53×10^14ベクレル(753テラベクレル)ずつ放出されていることになります。
3)現在既に大気中へ放出されている放射能量の総合計
今までの検証をまとめると、

3月22日までの10日間で爆発時に「2.32×10^18ベクレル(232万テラベクレル)」が大気放出されており、その後、3月23日から7月11日までの111日間は常時、1日あたり7.53×10^14ベクレル(753テラベクレル)ずつ大気放出されたと推定できます。

つまり、

2.32×10^18(Bq)(爆発時の10日間)+7.53×10^14(Bq/日)×111日間(常時)  
=2.32×10^18(Bq) + 0.84×10^17(Bq)
=2.40×10^18(Bq)(240万テラベクレル) (※テラ=兆=10^12)

が7月11日までに大気へ放出されていることになります。

☆「爆発時の大気放出量」と「常時大気放出量」の比較検証
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リンクより抜粋

 上のグラフは福島原発で観測された放射線量のグラフです。
単位は「シーベルト」ですが、空間線量の値ですから、概ね大気放出された放射能に対しての検証には使えそうです。
グラフを見ると、爆発(火災)時に約10mSv(ミリシーベルト)に対し、爆発後の常時は0.1~0.5 mSv(ミリシーベルト)辺りを推移しています。

つまり爆発時は常時の約100倍程度だということがわかります。

今回推定した大気放出量のうち、爆発時の放射能量は「10日間で232万テラベクレル」なので、爆発時の一日あたり大気放出量は、23万テラベクレル(Bq/日)となります。
そして、常時大気放出量は一日あたり753テラベクレル(Bq/日)ですから、爆発時の大気放出量は常時の約300倍ほどになるので、概ね今回の推定量はオーダーとしての妥当性はありそうです。

☆☆☆汚染水として流れ出た放射能を推定する
今度は“放射性物質を含んだ”汚染水として流れ出た放射能量を推計していきます。
炉内温度を下げるために放水・注水していますが、汚染水が漏れている状況を考えると、メルトスルーや冷却循環系の配管等の破損によって、注水した分だけの水がそのまま原子炉外に流れ出ていると考えられるので、「注水量=流れ出す量」を前提に、震災以降、現在までの漏れ出した汚染水の量を推定します。

 (※あくまで推定ですので、より現状を把握している方がいれば是非コメントください。)
☆流れ出す汚染水1トンあたりの放射能量を推定する
まず、流れ出す汚染水1トン当たりの放射能量は以下の記事を参考に算出します。
>推計によると、今月1日から、固化剤の注入などによって流出が止まった6日までに約520トンが海に流れ込んだ。汚染水に含まれていた放射性物質の総量は、ヨウ素やセシウムなどの合計で約4700テラ・ベクレル(テラは1兆)に上った。
2011年4月21日の読売新聞より>
4700テラベクレル ÷ 520トン = 9.04×10^12(Bq/t)(9.04テラベクレル/トン)となります。
☆注水量の変動を加味して流れ出す放射能量を推定する
1)7月までの注水量の算定
「注水量=流れ出す量」を前提としているため、注水量に変動があると流れ出す量も変動します。その変動も加味した注水量を出す為に、
1~3号機については、東京電力HPに掲載されている「福島原子力発電所1号機~3号機における炉内への注水量<概算値>」(海水注入開始~5月31日)というデータを用います。
なお、注水は3月12日(震災翌日)から行われていますが、当初は海水を使用しており、日ごとの変動が激しいため、安定した注水が行われ始めた時期(淡水を使用)からの注水量をもとに検討します。
4号機に関しては、東京電力HPには注水量が示されていないため、以下で発表されている値をもとに推定すると、4/23以降は1日あたり140tの注水を続けていることになります。
よって1ヶ月分(140t/日×30日分)は4,200tと仮定します。
>経済産業省原子力安全・保安院は23日、東京電力福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに約140トン注水することを明らかにした。<4月23日の毎日新聞より>
以上を踏まえて4月~5月の注水量は以下のようになります。

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東京電力HPに示されている注水量は約2ヶ月分なので、7月までの注水量が分かりません。よってこの値から月平均値を算出することで、4ヶ月分の注水量(=流れ出す量)を求めると、7月までの想定注水量は84,828tとなります。

2)注水量=流れ出た汚染水に含まれる放射能量
3月11日から7月11日までの約4ヶ月間に汚染水として流れ出た放射能量は
9.04×10^12(Bq/t)(汚染水量1トンあたりの放射能量)  × 84828(t)(注水量=流れ出た汚染水量)
≒7.7×10^17(Bq)となり、77万テラベクレルとなります。
※但し、この値は「もともと原子炉内に存在する水量」と「一旦保管してある汚染水量」は加味していませんので注意してください。

☆☆☆これまでどれだけ放射能は放出されたのか
以上の検証結果をまとめると以下のようになり、7月11日現在までに合計317万テラベクレルの放射能量が放出されたことになります。(※但しヨウ素換算値は加味していません)

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(放出量を加味していない)7月11日までの福島原発に存在する放射能量は前回の推定により、112.5兆テラベクレルなので、今まで放出した放射能量は「100万分の2.82%」しか放出されていないことになるのです。

(※但し、半減期による放射能量の増減は加味していません)

今回、今ある情報で可能な限りを尽くして「どれだけ放出したのか?」を推定してみた結果、今尚福島第一原発に存在している放射能量に比べると、意外なほど微量な分しかまだ放出されていないことが分かりました。

 現在マスコミ等で“高レベルの放射能が検出”と良く聞きますが、それはほんのちっぽけなもので“現在も今だに恐ろしいほどの放射能が福島第一原発には存在している”という認識が必要なのだと感じました。それは福島原発に限った話ではありません。

今後、もし自然災害や事故等によってさらに放射能が放出された場合とんでもなく危険な状況になるのだろうと感じています。

今後も様々な事実が出てきた場合、塗り重ねて検証していきますので、何か情報があった場合、コメント等で情報提供やご指摘などお願い致します。


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Nuclear Watch: Fukushima high Iodine 131 lvls fission reactions for weeks or months 10/27/2014



2014/10/27 に公開
 
Watch: Nuclear experts confront Japanese scientists — IAEA says Fukushima reactors “might still be active” long after meltdowns — “Changes completely” our idea of what happened — “Very surprised… extremely high” Iodine-131 levels — Means fission reactions lasted for weeks or months

Teruyuki Nakajima,University of Tokyo and Science Council of Japan (emphasis added): International Expert #1 (at 38:10): My name is [inaudible] from the International Atomic Energy Agency’s marine laboratory in Monaco. I have a question regarding the Iodine-131. We were very surprised that the Iodine-131 was still discharged at very high levels in July [2011]. We had a lot of discussion about what would be the reason… You’d expect that, according to the shorter half life for Iodine-131, this would decrease much, much stronger — much faster… My briefings to member states of the IAEA was that we would expect within a few weeks there would be no more Iodine-131, but this was not true. This was still measured at high, extremely high levels in July and August of 2011. I wrote in my statement given out by the IAEA, that the reactors might still be active. There was a big discussion about this… Nakajima: Yeah, I think the reactors still emitted the materials in… not sure about July… we have soil measurement in June, I think that still we observed Iodine-131 from the soil measurement. If that is terminated in April, we wouldn’t measure that at this point, but we still had that measurement. And still, the data are not totally thoroughly investigated. We have several remaining data we need to look at. Some people have those data, so we need to dig this kind of data set. Also, monitoring post, we had [problems?] as I told, we couldn’t use, but some are surviving and not rescued. Recently that kind of data is coming in, so we will see that data for Iodine-131… International Expert #2 (at 43:45): I’m sorry, but I’d like to go back to the question of my colleague from the IAEA. If I understand correctly, the question is not whether… in July or August, there still were releases of Iodine. If that is the case, it would change completely the picture about the accident. That was the question that was never clarified, either by TEPCO or by [inaudible]. Nakajima: There’s some evidence [of the reactors] releasing radiogenic gas… International Expert #2: The basic question is the following — several weeks after Chernobyl it was crystal clear there were no more releases of Iodine. If that’s not crystal clear at Fukushima, this means several weeks or months after the accident there were fission reactions. That’s the question. This question was presented, as my colleague said, at several meetings of the IAEA and that was never made clear?… That is an important question because it would change the composition of the releases… International Expert #3 (at 46:45): I also want to [inaudible] the data. I agree with him about the calculation… Iodine had been measured in such amounts in July… Iodine from those same samples — that would allow you [Nakajima] to actually check whether this is satisfied by resuspension, as you claim…. Observations make clear, [Iodine-131 is too high by] orders of magnitude, even in the best cases — and that’s a lot… Nakajima: We have all the data but I haven’t checked Iodine-131… But, still, we are making the data set… Maybe I could check with my file data… (Lights go on) Further questions? OK, well, thank you very much. Sorry.

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Fukushima High Levels of Iodine-131 WEEKS - MONTHS after Nuclear Accidents  


2014/10/28 に公開
Mirrored from MsMilkytheclown1 on Oct 27, 2014
* Note from M: I edited out the Q and A section to give you what ENENews considers to be the highlights of the talk at Woods Hole Oceanographic Institution by Teruyuki Nakajima. The IAEA and the speaker are Still unsure about the duration of releases of Iodine 131. The implications are pretty big, too. The audio was crummy, so I increased the volume on the people in the audience and added captions to make it easier to follow along.

Watch: Nuclear experts confront Japanese scientists — IAEA says Fukushima reactors “might still be active” long after meltdowns — “Changes completely” our idea of what happened — “Very surprised… extremely high” Iodine-131 levels — Means fission reactions lasted for weeks or months (VIDEO)
http://www.whoi.edu/page.do?pid=10819...
Teruyuki Nakajima,University of Tokyo and Science Council of Japan (emphasis added): International Expert #1 (at 38:10): My name is [inaudible] from the International Atomic Energy Agency’s marine laboratory in Monaco. I have a question regarding the Iodine-131. We were very surprised that the Iodine-131 was still discharged at very high levels in July [2011]. We had a lot of discussion about what would be the reason… You’d expect that, according to the shorter half life for Iodine-131, this would decrease much, much stronger — much faster… My briefings to member states of the IAEA was that we would expect within a few weeks there would be no more Iodine-131, but this was not true. This was still measured at high, extremely high levels in July and August of 2011. I wrote in my statement given out by the IAEA, that the reactors might still be active. There was a big discussion about this… Nakajima: Yeah, I think the reactors still emitted the materials in… not sure about July… we have soil measurement in June, I think that still we observed Iodine-131 from the soil measurement. If that is terminated in April, we wouldn’t measure that at this point, but we still had that measurement. And still, the data are not totally thoroughly investigated. We have several remaining data we need to look at. Some people have those data, so we need to dig this kind of data set. Also, monitoring post, we had [problems?] as I told, we couldn’t use, but some are surviving and not rescued. Recently that kind of data is coming in, so we will see that data for Iodine-131… International Expert #2 (at 43:45): I’m sorry, but I’d like to go back to the question of my colleague from the IAEA. If I understand correctly, the question is not whether… in July or August, there still were releases of Iodine. If that is the case, it would change completely the picture about the accident. That was the question that was never clarified, either by TEPCO or by [inaudible]. Nakajima: There’s some evidence [of the reactors] releasing radiogenic gas… International Expert #2: The basic question is the following — several weeks after Chernobyl it was crystal clear there were no more releases of Iodine. If that’s not crystal clear at Fukushima, this means several weeks or months after the accident there were fission reactions. That’s the question. This question was presented, as my colleague said, at several meetings of the IAEA and that was never made clear?… That is an important question because it would change the composition of the releases… International Expert #3 (at 46:45): I also want to [inaudible] the data. I agree with him about the calculation… Iodine had been measured in such amounts in July… Iodine from those same samples — that would allow you [Nakajima] to actually check whether this is satisfied by resuspension, as you claim…. Observations make clear, [Iodine-131 is too high by] orders of magnitude, even in the best cases — and that’s a lot… Nakajima: We have all the data but I haven’t checked Iodine-131… But, still, we are making the data set… Maybe I could check with my file data… (Lights go on) Further questions? OK, well, thank you very much. Sorry.
http://enenews.com/watch-internationa...

and an excellent companion video that Deep13th Nuclear Waste Info compiled called Nuclear Watch: Fukushima high Iodine 131 lvls fission reactions for weeks or months 10/27/2014 https://www.youtube.com/watch?v=MHsl2... here.
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Iodine 131 http://en.wikipedia.org/wiki/Iodine-131

Radiation Protection from Iodine 131 http://www.epa.gov/radiation/radionuc...

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