2014年1月27日月曜日

甘利経済再生相のパーティー券、電力9社が覆面購入

甘利経済再生相のパーティー券、電力9社が覆面購入 06年以降

2014年1月27日

http://digital.asahi.com/articles/DA3S10947127.html?_requesturl=articles/DA3S10947127.html&ref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S10947127

原発を持つ電力各社が2006年以降、原発再稼働を訴える甘利明経済再生相のパーティー券を水面下で分担して購入してきたことが朝日新聞の調べで分かった。平均的な年間購入額は数百万円とみられるが、各社の1回あたりの購入額を政治資金規正法上の報告義務がない20万円以下に抑えていた。法律の抜け道を利用し、資金源の表面化を防いだものだ。▼39面=原発利権を追う 東電総務部(上)
 電力会社役員が自民党個人献金していることは判明しているが、電力各社が電気料金を原資にパーティー券を分担購入していたことが明らかになるのは初めて。
 複数の電力会社幹部によると、甘利氏が電力会社を所管する経済産業相に就いた06年、電力9社は1回あたり約100万円分のパーティー券を分担購入。各社担当者が協議し、事業規模に応じて分担額を決めた。この枠組みは翌年以降も続き、東電などの関連会社が加わることもあった。東電は11年の原発事故後にやめたが、他の8社はほぼ同じ金額で購入を続けてきたという。
 甘利氏の資金管理団体「甘山会」の政治資金収支報告書によると、06~12年の7年間に平均年9回の政治資金パーティーを開催。電力各社は毎年2、3回以上のパーティーで購入したといい、平均的な年間購入総額は数百万円とみられる。分担額が1割以下の電力会社幹部は「年間100万円ほど買ったこともある」と証言しており、分担割合から算出すると総額で1千万円程度購入した年もあったようだ。
 東電は国会議員ごとに原発政策への影響力や協力度を査定し、当初は分担購入の中心的役割を担った。甘利氏は最重視された一人で購入額はトップクラスだったという。
 甘利氏は自民党の経産族議員エネルギー政策に強い影響力を持つ。新潟県泉田裕彦知事と昨年7月に会談し、東電柏崎刈羽原発の再稼働に向けた安全審査申請に理解を求めた。
 甘利氏の事務所は取材に「政治資金の収支は適正に処理し報告している。記載以上の詳細は回答していない」と答えた。9電力会社は「個別内容の回答は差し控える」とし、関電は「他社と協力して購入することはない」と付け加えた。
 (市田隆、砂押博雄)

 ■再稼働推進に疑念
 《解説》原発再稼働を唱える甘利明経済再生相のパーティー券を電力会社が規模に応じひそかに分担購入していた。政治資金規正法の抜け道を利用した「業界談合」と言ってよい仕組みだ。
 甘利氏側は「法に従い適正に処理している」と言う。確かに法律上は1回あたりの購入が20万円以下なら購入者名を収支報告書に記載する義務はないが、その根拠は薄弱だ。「20年前に議員立法による改正で決まったが、20万円以下の理由を示す資料は見あたらず説明できない」(総務省)のが実態で、政治資金を透明にし国民の監視下に置く理念は徹底されていない。
 原発事故から3年。安倍内閣は慎重な世論を横目に再稼働に向け進む。再稼働で利益を得る電力業界から水面下で政治資金を受けるのは族議員の体質そのものだ。電力業界との金のつながりを伏せたまま再稼働を訴えても説得力はない。
 まずは電力業界から流れ込む政治資金を透明にすることが再稼働の前提ではないか。特に権限の強い閣僚は電力業界からの政治資金を公表するべきだ。国民に疑念を持たれたまま再稼働に突き進むのは許されない。
 (板橋洋佳、藤森かもめ)

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