2014/03/10 に公開
"What lessons have we learned from the Fukushima Nuclear Power Plant Accident of March 2011? "
※同時通訳です。日本語は左チャンネル、英語は右チャンネル
English : Choose a right channel
政府、国会、民間の福島原発事故調査委員会元委員長および事故当時、NRC委員長だっ たヤツコ氏を招き討論会を開催した。(ゲスト名は50音順)
■北澤宏一 元民間事故調委員長 Koichi Kitazawa, former chairman of the Independent Investigation Committee of the Fukushima Nuclear Accident)
■黒川清 元国会事故調委員長 Kiyoshi Kurokawa, former chairman of the Japanese Diet's Fukushima Nuclear Accident Independent Investigation Commission (NAIIC)
■畑村洋太郎 元政府事故調委員長 Yotaro Hatamura, former chairman of the Investigation Committee on the Fukushima Nuclear Accident
■グレゴリー・ヤツコ 前米国原子力規制委員会委員長 Gregory B. Jaczko, former chairman of the US Nuclear Regulatory Commission (NRC)
会見詳録(文字起こし全文 PDF)
http://www.jnpc.or.jp/files/2014/03/6...
司会 服部尚 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)
通訳 西村好美、渡辺奈緒子(サイマル・インターナショナル)
日本記者クラブのページ
http://www.jnpc.or.jp/activities/news...
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2014年4月号に掲載)
事故は継続中 4氏が再稼働の動きを批判
原発事故から3年。事故調の元委員長3人が語ったのは「事故を経験しても、この国は変 わらないのか?」という懸念だった。
最も厳しい意見を述べたのは黒川氏。「あれだけの事故が起きても、ポリシーが変わらな い。学界は? マスコミは? 政治は? 誰も責任を取らない。みんな評論家、ひとごとなんだよ」。統治機構の中身が洗いざらい 世界にばれた。それでもまだ変わろうとしていないのかと。
事故による変化の1つは規制当局。新規制基準の適合審査が進む。政府は原発の再稼働に 意欲的だ。やり取りの焦点は再稼働に移っていった。
北澤氏は「原発がすべてストップしたのは国民の総意。ゼロを保っているのは大変なこと 。再稼働してもすぐに事故は起きないかもしれないが、起きたら世界の笑いものだ。守銭 奴の国と言われる。それでいいのか」。
畑村氏は「事故の教訓は、どんなに考えても気がつかない領域が残るということ。規制基 準にも考え落としはある。規制委は『原子力は危ない。考え落としもある』と言うべきだ 。その上で、動かす動かさないの判断は国民だ」と話した。
事故は過去のものなのか。ヤツコ氏は「危機は去ったが、汚染水は海に流れ続けている。 終わったと言えるのは、燃料が完全に取り除かれてクリーンになったら。避難者に補償が なされてから」と述べ、いまも事故が継続していることを指摘。
畑村氏も「避難、除染、帰還、震災関連死。生活が壊れている」と述べ、第一原発の外で 起きていることにも注意を払うよう訴えた。確かに、原発事故の最大の被害者は彼らだ。
事故後の2012年春、関西電力大飯原発を動かすという時、取材で福島の仮設住宅を訪 れた。第一原発で長年働き、「東電には世話になった」とまで口にしていた男性。稼働を どう思うか、そう聞くと顔をこわばらせた。絞り出した言葉は「...勝手にしろっ」。 その後、押し黙り、時間ばかりが過ぎた。この福島の状況を知っているのか。そういう憤 りだったと思う。避難生活を続けている男性は会見での議論を聞いて、何を感じるだろう か。
3人の元委員長は、ジャーナリズムへの期待も口にした。まだまだ明らかにすべきことは ある、やるべきことはあるというエールだったと思う。
朝日新聞科学医療部兼福島総局
木村 俊介
※同時通訳です。日本語は左チャンネル、英語は右チャンネル
English : Choose a right channel
政府、国会、民間の福島原発事故調査委員会元委員長および事故当時、NRC委員長だっ
■北澤宏一 元民間事故調委員長 Koichi Kitazawa, former chairman of the Independent Investigation Committee of the Fukushima Nuclear Accident)
■黒川清 元国会事故調委員長 Kiyoshi Kurokawa, former chairman of the Japanese Diet's Fukushima Nuclear Accident Independent Investigation Commission (NAIIC)
■畑村洋太郎 元政府事故調委員長 Yotaro Hatamura, former chairman of the Investigation Committee on the Fukushima Nuclear Accident
■グレゴリー・ヤツコ 前米国原子力規制委員会委員長 Gregory B. Jaczko, former chairman of the US Nuclear Regulatory Commission (NRC)
会見詳録(文字起こし全文 PDF)
http://www.jnpc.or.jp/files/2014/03/6...
司会 服部尚 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)
通訳 西村好美、渡辺奈緒子(サイマル・インターナショナル)
日本記者クラブのページ
http://www.jnpc.or.jp/activities/news...
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記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2014年4月号に掲載)
事故は継続中 4氏が再稼働の動きを批判
原発事故から3年。事故調の元委員長3人が語ったのは「事故を経験しても、この国は変
最も厳しい意見を述べたのは黒川氏。「あれだけの事故が起きても、ポリシーが変わらな
事故による変化の1つは規制当局。新規制基準の適合審査が進む。政府は原発の再稼働に
北澤氏は「原発がすべてストップしたのは国民の総意。ゼロを保っているのは大変なこと
畑村氏は「事故の教訓は、どんなに考えても気がつかない領域が残るということ。規制基
事故は過去のものなのか。ヤツコ氏は「危機は去ったが、汚染水は海に流れ続けている。
畑村氏も「避難、除染、帰還、震災関連死。生活が壊れている」と述べ、第一原発の外で
事故後の2012年春、関西電力大飯原発を動かすという時、取材で福島の仮設住宅を訪
3人の元委員長は、ジャーナリズムへの期待も口にした。まだまだ明らかにすべきことは
朝日新聞科学医療部兼福島総局
木村 俊介